2006年10月1日日曜日

ケア・ワークショップに参加

妻は友人の結婚式で昨夜から不在のため、土・日と1人と
十数匹(熱帯魚)でお留守番です。

ゆっくり朝寝坊!!といきたかったところですが。
今日は、東京で勉強会でした。

「第2回神経難病の非侵襲的呼吸ケア・ワークショップ」in有明

今日は、この内容に関してちょっと書きます。

このワークショップは、午後からの開始だったのですが
午前中に同会場で講演がありました。

ALSに関係する第一線でご活躍の先生の講演だったので、
どうしても聴きたく朝寝坊をあきらめました。
��講演と朝寝坊を比べることがおかしい!!と言われそうですが・・・

で、感想としては・・・
今の医療ではリハビリテーションや機器による介助により
以前とは比較にならないほどQOLを上げることが可能だと思っています。
特に呼吸リハビリテーションは、重要な要素だということをあらためて実感しました。

私の思ったこと・・・

うちの診療所にも理学療法士さんが欲しいな~。


○午後からのワークショップ

特別講演・教育講演を含めて4演題ありました。
その中でも、私が一番ベストヒットした講演は・・・

大阪の先生の講演で「NPPV導入後の問題点・・・・」

これ1つ聴いただけで、今日は大満足です。
私が思っていた方向性は、間違いでは無かったことを実感!!
簡単に記載すると
「在宅でのNPPV設定は、こまめな調整が必要!!」

↑これだけの記載だと当たり前と思われそうですが・・・

基幹病院から在宅療養へシフトした患者様の
��PPV設定を変更することは大変です。
病院内と異なる環境、患者様・ご家族とのコミュニケーションを取りながら
訪問時間内で変更する技術が必要です。

でも病気の進行は待ってはくれません。
その時に、その状態に適切な設定をする必要があるってことです。

○ハンズオン(まぁ~ 体験コーナーですなぁ~)
全部で4セクションに分かれていて指定された順番に
まわっていきます。

全部書くと大変なので
《機械的咳介助(MAC)による排痰介助》について書きます。

講師の先生が 
「誰か、協力して下さいね」
と、言うことで 周囲はお決まりのごとく 一歩後退した中
まぁ~ うちはMAC使っているから患者役でもいいかぁ~ と思い、
引き受けました。

そんなに圧力かけないだろうな・・・。←これが甘かった!!

補足説明: 機械的咳介助(MAC) 
 Mechanicalluy assisted coughing
 呼んで字のごとく、咳介助を目的としたスーパーマシーンです。
 イメージとしては、「吸気-吸引」を瞬間的(0.1秒)に切り替えることにより
 排痰を補助するものです。
 音は・・・ 掃除機です。

 設定項目は吸気圧・吸気時間・吸引圧・吸引時間・ポーズなど・・・。

 吸引の瞬間は、食べたものが出るのでは?と思うほどです。
 食後30分以内は、なるべく行わない方がよいと思います。
 ただし、食事により誤嚥する可能性がある場合は、食後に使用することも
 あるそうです。

 実際の使用に関しては、禁忌があります。
 
 医療機器なので、使用にあたっては医師の指示が必要です!!
 
 MACに使用する代表的機器としては、「カフ・アシスト」があります。
 取り扱い代理店はフジレスピロニクスとエアウォーターです。

 ちなみに、現時点では保険適応にはなりません。
 使用する場合は、購入か・・・ レンタルになります。

 パッと見 スーパーマシーンではありませんが・・・
 結果としては、排痰補助や無気肺の予防効果があげられます。
 
 気になった人は、代理店へ・・・。



私は 床に横になり、講師の先生は説明を開始。

正しい咳の練習から始まり、バックバルブマスクを使用した
排痰介助方法やPCF(咳最大呼気流速)の測定方法を行いました。

次はMAC導入の説明。
実際にマスクを当てて、カフ・アシストを動かしました。

「始めは、患者様の胸にマスクを当てて・・・ リズムを確認します。」

��10cmH2O ⇔ -10cmH2O は、なんてこともなく。
私自身が多少、多め吸気・呼気を行ったので 周囲で見ていた人は
胸郭の動きがよく見えたと思います。

で終わるかと思ったら・・・ エスカレートしていき・・・

��40cmH2O ⇔ -40cmH2Oをやることに・・・
えっ マジっすか? このハンズオンの数分前にコーヒー牛乳飲んじゃいましたけど・・・
補足説明に上述したように、陰圧の-40cmH2Oは強敵です。

こんな大衆の前で、コーヒー牛乳を出すわけにはいきません。
しかも、講師の先生はアシスタントにMACのマスクを持たせ
自分自身は徒手呼気介助をするとのこと。

この「MAC+徒手呼気介助」は排痰介助の方法としは『最強』と考えられます。

患者様に使用する場合、その標的は「痰」「無気肺」です。
しかし、今はオレ・・・が標的です。

オレ VS MAC+講師+アシスタント

頑張れオレ。1対3で、-40cmH2Oに負けるな。

結果は・・・・ セーフです。
ちょっと吐くことを期待しましたか?

むしろ、+40cmH2O ⇔ -40cmH2Oで過換気になって、
少しポーとした感じでしたが・・・MACは医師の指示が必要です。


こんなとことで、今回の勉強会報告は終了です。


余 談
上述した内容を読むだけだと「結構簡単?」と思われそうですが・・・
私自身が導入した症例が少なく まだアドバイスできるほどでは
ありません。

導入に際しては、医師の指示・参考資料を基に行ってください。

現在各種論文が出ています。
教科書的なところで、とても参考になる本は
「非侵襲的人工呼吸療法ケアマニュアル ~神経筋疾患のための~」
日本プランニングセンターより

是非 ご覧下さい。
ちなみに¥4725です。



たった今 患者様様宅から電話が来たので・・・ 今から出撃してきます!!

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