2006年9月7日木曜日

時間が止まったままの病院

ここ数週間 妻の職場の愚痴を沢山聞いています。
最近の口癖は「信じられない~!!」です。

妻も臨床工学技士で、300症規模の病院に技士1人です。
技士が1名だと、解決できないことやマンパワー不足な業務もあるようで・・・。
私自身は手は出せませんが、口を出してます。

彼女が入職するまで臨床工学技士は不在だったため、業務内容が確立していません。
で、入職してみて 色々なところで「信じられない~~~」が出るわけです。

臨床工学の分野、とくに医療機器に関係する分野・業務は、
しばらく前から進歩はないようです。
まさに「時間の止まったままの病院」です。

ちょっと例をあげると

・デプリバンのプレフィルドシリンジ化に対する専用ポンプの使用が徹底されていない。
 何年前でしたっけ、デプリバンのプレフィルドシリンジになったのは・・・。
 
補 足
一般シリンジと比較して、プレフィルドシリンジは直径が異なります。
 この為、プレフィルドシンジに対応しているシリンジポンプを使用する
必要があります。
もし、これを通常のシリンジポンプでプレフィルドシリンジを使用すると誤差が
��5~17%程度の流量誤差がでます。
 詳細は各メーカに確認のこと。

 

補足説明 : プレフィルドシリンジ
 薬品が封入されたシリンジ。よく目にするのは、透析のエスポー・エポジンなどです。
 プレフィルドシリンジは、薬品をシリンジに詰め替える必要がなく、
 清潔操作・ゴミの削減等が期待されています。
 各薬品メーカがプレフィルドシリンジに関して、ホームページ上で説明しています。
 気になる人は「プレフィルドシリンジ」で検索をしてみて下さい。

 

・人工呼吸器の加温加湿方法が病棟によって異なる
 これって、よく考えると恐ろしいですよね。
 同じ機種の人工呼吸器なのに、病棟が変わると加温加湿方法が変わるって・・・。
 なんで、こんなことになっているのか?不明ですが・・・。

・メーカさんが医療技術提供をしている
 これはもう論外でしょう。
 責任の所在は、誰にあるでしょうか・・・。
 これは、入職してすぐに腰を抜かすほど驚いたそうです。
 で、直ぐに臨床技術提供を開始したそうです。

今回なにが一番びっくりしたか・・・
それは、誰も止まった時間を進めないことです。

「前からそうだから・・・」「先輩から言われました・・・」「教科書に書いてあります」
一番進歩しないケースです。
進歩しない病院は、いずれ淘汰されていくのではないでしょうか。
しかも、「止まっている病院」の中にいると みんなが同時に止まっているので、
このおかしな状況に気付かないようです。
 
外から入職する人(転職した人や引き抜かれてきた人)が、はじめて気付く・・・。
でも、なかなか変えられないことが多い。

う~ん、まだ「信じられない」は続きそうです。

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