2006年8月30日水曜日

セミナー : 電気メス

先週末に医療安全セミナーが開催されました。
講師に以前勤務していた病院の恩師が講師とのことで、
張り切って出席しました。

セミナーの内容は、電気メスに関係する内容でした。

今は、在宅医療中心の診療所に勤務しているので、
電気メスに関して直接の関係はないのですが。やはり、気になるところです。

また、機会があれば手術室業務もいいかなぁ~ と最近はちょっと思っています。
 
補足説明
 私が手術室関係から抜けてからしばらく時間が経過しているので、
 今現在はもっと多くの業務があるかと思われます。

 業務拡張をしたい技士さんには、手術室は宝の山です。
 臨床工学技士の業務拡張のメリットだけではなく、医師や看護師に
 とっても臨床工学技士の手術室業務への参加は、大きなメリットだと思います。
 
 臨床工学技士を目指す学生さん。
 施設見学の際に手術室への業務支援を行っているME室を見学する
 機会があれば、是非 見学して下さい。
 手術室での業務は、人工心肺を代表とする循環器系だけではなく、
 内視鏡やレーザなど幅広い業務がありますよ。


電気メス(通称:でんメス)は、手術機器の中でも 
使用頻度が高い医療機器の一つです。
開腹手術においては、ほぼ100% 使用しているのではないでしょうか?

そんな「電気メス」の安全対策に関係するセミナーでした。

ちょっと内容を かいつまんで書きます。

 電気メスというと、対極板が重要になります。
 対極板の装着確認は、複数人で行ってください。
 最近の電気メス本体は、賢いものが多く 
 対極板がはがれてくるとアラーム等で教えてくれるもののあります。
 
 電気メスでのトラブルの多くは、この対極板に由来するものです。

 
 それと・・・ ディスポーザブルタイプのアクティブ電極を使用している施設。
 
 補足 アクティブ電極
 電気メスの本体と接続して、電気を流すケーブル。
 術野(じゅつや)の先生が手に持っている部分の名称。


 ディポーザブル製品の再滅菌使用はやめましょう。
 確かに洗えば綺麗なんです、滅菌すれば清潔かもしれません。
 でも、内部の線は 破損していても気付きにくいものです。

 私が勤務していたころ、ちょうど 私も手術室に入っていたのですが
 電気メス本体付近が突然明るくなりました。
 一瞬の出来事でしたが・・・ 新人だった私にもその現象が
 異常であることは直ぐに分かりました。
 
 アクティブ電極の本体に差し込む部分が劣化して、発火したのです。
 直ぐに電気メス本体・アクティブ電極を交換しました。

 外見は綺麗、滅菌もされている・・・ だけど、もともとディスポーザブル製品です。

 みなさんの施設はどうでしょうか?
 あっ と思った人は、明日 技士さんをつかまえてください。

余 談
 みなさんは、なんで「電気」で「切る」ことができるかご存知ですか?
 実際には、細胞レベルで考えると決して「切」ってはいないのです。
 電気メスの根本的な原理は「ジュール熱」の作用によるものです。

 だから、「電気メス」と言うよりは、「電気 細胞蒸発・凝固装置」とでも表現した方が
 適切なのかな?
 Bolgで「電気メス」の原理を説明しても仕方がないので・・・。
 興味のある方は、教科書や他のHPを参照してください。

0 件のコメント:

コメントを投稿