2006年8月2日水曜日

学会参加報告 第2報 「イブニングセミナー」にビビる

イブニングセミナーでパルスオキシメータに関するテーマで講演がありました。
パルスオキシメータは、ご存知の通り 現在もっとも普及している医療機器の1つです。
 
医療系学生さんは別にしても、パルスオキシメータを使用したことがない方はいないはず。
そんな、身近なパルスオキシメータに関する講演でした。
 
 ちょっと余談ですが、そこの臨床工学技士さん・・・ パルスオキシメータの原理などを
 しっかりと説明できますか?
 2色波形の特性を覚えていますか? 計りにくい条件を説明できますか?
 ちょっと前に、技士の新人さんにパルスオキシメータってどんな原理?って聞いたら
「2色の可視光から・・・」と言う説明が返ってきました。 ガーン・・・ 

見えないでしょ!! 1色は赤外光なんだから!! 
 同じ 技士同士で話をするときは、専門用語の間違えは致命的でっす。
 
 補足説明:
パルスオキシメータは、2色の光の特性を利用して経皮的酸素飽和度(%)を
測定しています。
 飽和度(%)なので、「あの患者さんのSpO2 120%でした」なんて事は
ありえません。最高でも100%までです。
��色の光のうち1色は人間の目で見ることが可能です。それが、「赤色」の光です。
もう1色は、残念ながら人間の目では見ることはできません。(赤外光)
       
もし、2色とも見える人がいたら、誰にも云わずに黙っているか・・・ 
眼科にいった方がよいでしょう。
もっと知りたい!!と言う そこのあなたは明日 院内の臨床工学技士を
つかまえましょう!!
きっと詳しく 説明してくれるはず!!


ちょっと脱線しました。本題に戻ります。
何名か講演しましたが、その中で「よいパルスオキシメータとは、どういうものか?」が
ありました。
NICUに勤務する看護師さんは、沢山の意見がありそうですが・・・。
やはり、よいパルスオキシメータとは「どんなときにでも測定できる!!」といったことで
しょうか。

マ○モの講演では「体動に弱いパルスオキシメータもあります。」といった内容がありました。
原理を知ってる技士が聴いていれば「そりゃー そうだ~」と思うでしょ。
��ポイントは拍動の有無なんですが・・・ 体動があると静脈血にも拍動が生じてしまうんです。
 また脱線しちゃうので・・・ 詳しくは院内の技士さんに聴いてね。)

が、しかし、生理検査を学問として行っている先生に取っては
「体動に弱いパルスオキシメータがある」「体動により測定値が変化する可能性がある」と
いう話が出た時に会場の空気が変わりました。
この意味がわかりますか?

基礎研究等で、運動しながらパルスオキシメータでのSpO2測定は良く行われる
ことだそうです。
その測定値がパルスオキシメータの性能に左右され変化している可能性が
あるということです。
もし、その基礎研究で使用していたパスルオキシメータが体動により数値が
変動するものだった場合、過去の研究データの信憑性・信頼性が
低下するということなのです。
 
当然会場からの質問では
「具体的に どこのメーカの製品が 体動に弱いのか?」と言った質問が出ました。

無論、講演したメーカの立場もありますので、メーカ名は出ませんでしたが・・・。

講演した他の先生からは「実験データを取る前に体動に関する測定値変化調査をした方が
良いのではないでしょうか。」との話があり、会場は「そうだな~。」と頷きの雰囲気でした。

う~ん、あれほど空気が変わる瞬間は久しぶりだな~。
聴いていた私も緊張しました。

どんなパルスオキシメータがいいのか? 
気になる人は、院内の技士さんをつかまえてね。

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