2009年3月18日水曜日

0.1秒の世界

タイトルだけからは分かりにくいのですが、今日は医療ネタです。
一般の方、すみませんm(_ _)m

最近の話ですが、日中に患者さんから携帯電話へメールが来ました。
内容は今日出勤をしているかの確認と機械の調整をして欲しいとのことでした。

いつもならば前日にメールで問い合わせを頂くのに
今回に限って突然来院されると何かがありそうです。

来院した際に本体・ホース・マスクと一式預かり
カードデータを読み取ると前回の来院時と比較して
リーク量が3倍になっています。
この時点では未だ原因が特定できません。
考えるられる事項としては
・ホーストラブル
・マスクトラブル(マスクの破損、クッションの劣化)
・マスクフィッティング不良
・機械との同調不良
又はこれらの複合・・・

でも3倍となると明らかにおかしい。
本体・ホースの外装点検では異常を発見できず。
稼動させた時にホースの亀裂を発見!!
ホースの向きよっては猛烈に漏れてきます。

触っているうちに完全崩壊してしまいました。
画像


まずは原因の要素の1つは解決しました。
次は本人からの訴えを確認。
本体から送られてくる空気とリズムが合わないとのこと。
マスクフィッティングやマスクトラブルも無くリークが解決したことから
設定変更を行いました。(もちろん医師の指示です)

本人の吸気に対して、送気される時間(Ti)が遅いようです。
少し空気が入ってくるのを待っている様子があります。
機種によっては設定項目が色々あるのですが、
今回は○ジのNPPVなのでトリガー設定がありません。
ライズタイムは既に最小値になっています。
では、というこことでTiを0.1秒短くしました。

本人からはOKサインをもらい、少し様子を見ることになりました。

��.1秒って呼吸のリズムの中では、重要な時間なんです。
改めて実感しました。


4 件のコメント:

  1. 管理人さんがおしゃる通り、呼吸は0、1秒が大切ですよね。1回の呼吸はわずか数秒。そこからさらに吸気・EIP・呼気・休止など1回の呼吸には実にたくさんの事が含まれていますよね。
    それだけに患者さん一人一人に合った設定を探すのは大変ですよね。でもやりがいのある所ですよね。

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  2. ��ポパイさん
    コメントありがとうございます。
    頻呼吸は25回/分以上と言われますが、
    これは吸気・EIP・呼気・休止のバランスを
    維持できるのが25回/分までだからだと、
    呼吸関連のセミナーで教わったことを思い出しました。
    0.1秒の設定は、ポパイさんが記載してくれたように「やりがいのある」所です。
    って、こんな風に上手く行かないことも
    多々あるのですが、、、(^^;

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  3. うまく、いかないことも多々あるとの意見、全くその通りだと思います。自分のいる施設ではエビタ、BiPAP、LTVを使用していますが人工呼吸器それぞれの特徴があるのでこの患者さんにあの機種のあの機能が使えたらな~なんて感じることが多くて仕方ありません…。
    ちなみにそのセミナーの講師知ってますよ。関西の某病院いるO先生ですよね?

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  4. ��ポパイさん
    患者さんの呼吸状態・病態と呼吸器の性能を
    マッチングさせることが適切な医療機器の選択だといえます。
    が、それは理想であり、実際の現場では今ある機器で乗り切らなければならないのが現実ですよね。
    セミナーの講師、、、O先生です!!初めて先生の講演を拝聴した時にハンマーで叩かれたような衝撃を受けたことを今でも覚えています。今までのアセスメントは一体なんだったのか・・・
    とても勉強になった講演でした。

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