2011年8月25日木曜日

呼吸療法と「マラスムス」

今日も医療ネタです。
手元に学術誌やら勉強会の資料やらメーカさんから
頂いた学術論文が溜まってきました。

さて、そんな資料の中から1つご紹介。
「マラスムス」と聞いて何だか分かりますか?
どこかで聞いたような・・・

マラスムスは「消耗病」です。
低開発国の小児多くみられる飢餓による全身的な
栄養不良状況を言います。

このマラスムスは医療の現場でも栄養管理が悪ければ
いつでも起こりえるとのことです。
この資料の基は群馬大学医学部付属病院 集中治療部
副部長兼准教授の国元文夫先生の講義で配布された
資料です。

栄養不良が続くと、呼吸障害や消化管委縮、創傷治癒遅延、
免疫低下などが発生します。
栄養不良を防ぐためには、患者個々の1日のエネルギー消費量を
計算する必要があります。

エネルギー消費量の推定(BMR)
Harris-Benedictの基礎代謝予測式

男性=66.5+13.8W+5H-6.8Age
女性=655+9.6W+1.8-4.7Age

�� 体重(kg)  H 身長 cm   Age 年齢

さて、自分で計算すると 1702kcal/day
ん~ん 最近ちょっと食べ過ぎなような気がします。

さらに、侵襲患者の総エネルギー消費量予測式(Longの式)
TEE = BMR × AI × SI

BMRは上で計算した消費量の推定
AIはActibity Index(活動係数)
SIはStress Index(ストレス係数)

活動係数とストレス係数はそれぞれ基準があります。
興味あるかたは、
コメディカルのための静脈経腸栄養ハンドブックを
ご参照下さい。

実測する方法としてはエネルギー消費量(EE)の実測として
間接熱量計だったり、人工呼吸器が計算してくれる機種もある
ようです。
消費カロリーを調べた上で的確な栄養管理を行うことが
できる。


国元先生のところでは、実際に間接熱量計を使用した
NSTのサポートチームが活動されているようです。
凄い!!

在宅ではCOPDの重症患者さんのような呼吸仕事量が大きい
場合、効率的な栄養摂取の指導をします。
そういえば、お世話になっている先生がこんなことを
言われていたことを思い出しました
「COPDの患者さんを太らせるための栄養士さんが
 必要なんだ」

確かに・・・ メタボ検診でダイエットばかりではないんです。
世の中には、太りたくても太れない患者さんはいるのです。
効率的に太ることを指導できる栄養士さんが必要ですね。

呼吸と栄養 奥が深い!!

コメディカルのための静脈経腸栄養ハンドブック・・・
どこかで聞いたことがあるなぁ・・・
はっ 俺持っている この本。
ガサガサ出て来た、、、あっ 私のは2005年でしたOrz






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