2011年8月21日日曜日

日々、呼吸苦を軽減する最善の設定を考える

今日は医療ネタです。

NPPVであっても、TPPVであっても人工呼吸器を
使用して自発呼吸があるならば、患者さんの呼吸苦を
どれだけ軽減できるかが腕の見せ所です。

呼吸器とリズムが合わなくて呼吸苦なのか、
病態からきている呼吸苦なのか・・・
複合的要因があるのか・・・


今日の午後はBossと一緒に4件ほど往診に行きました。
��件目の往診では神経筋疾患系の患者さんでNPPVを
使用中。
入室した時から、既に普段と違う様子でした。
Bossが問診をしている最中に、私は呼吸器からの送気と
胸郭の動きを見ていました。
呼吸器側からの送気がくる瞬間にマスクがグッと
膨らみます。しかし、ここから胸郭が動くまで僅かな
タイムラグが。
時間にして0.1-0.2sec程度だと思うですが、
あきらかに普段 調子が良い時と異なります。

Bossの診察しながら、呼吸器側の設定を変更する指示が
出ました。
一般的に神経筋疾患の病気の場合、病気の進行と合わせて
呼吸器側の圧力を上げていきます。

今回の場合、IPAPはそこそこ高くなっていること、
AVAPSが設定されていること(←メーカがばれちゃう?)

・Target VTを増加
・Tiを0.1sec延長
・ライズタイムを1つ短縮

��つの設定変更を行いました。
設定変更後 眉間のしわが無くなり、本人からも呼吸が楽になった
との声が聞けました。
呼吸器から空気が送られたてから、マスクにグッと空気が入り、
胸郭がぐぐーっと上がる一連の呼吸がスムーズに出来ている
ようでした。

ここからが在宅医療の困ったところ。
今の設定は、「今 体調が悪かった時の設定」であり
調子が戻ってきたときに現在の設定が合うかが分かりません。
医療機関に入院していればリアルタイムに確認して
いけるのですが・・・

患者さんと訪問看護スタッフには、体調が戻ってきて
現在の設定と合わない場合には早く連絡をくれるように
お願いをしました。

0 件のコメント:

コメントを投稿