2012年9月11日火曜日

明らかにCOPD患者さんが増えている

今日は医療ネタです。当ブログでも度々出てくる「COPD」(慢性閉塞性肺疾患)。ここ最近増えている印象があります。まず当院の外来患者層でCOPDが増えている。さらに、訪問看護ステーションからの問い合わせでもCOPDネタが多い。

以前から言われているように国内には約530万人以上のCOPD患者がいると言われています。(NICEスタディ)
ただし、診断を受けていない方が500万人はいると言われています。氷山の一角とはこの事です。

今日訪問看護ステーションでの勉強会の帰り間際に酸素療法をしているCOPD患者さんの相談がありました。労作時のSpO2が90%以下になってしまうとのこと。主治医は酸素流量を上げたがらないとのこと。薬剤の吸入療法は実施しており、手技には問題がないこと。

ここまでの情報から分かることは、主治医がCO2ナルコーシスを懸念していること。労作時のみ酸素流量を上げるように指示をもらえないか相談するようにアドバイスをしました。

細かい点が分からないので、とても大雑把なアドバイスしかできないのですが・・・。CO2ナルコーシスを気にしすぎて、酸素流量の変更指示が出てない場合・・・

トイレに行くなどの動き→SpO2低下→呼吸苦→トイレに行くことをためらうようになる・・・ ADLの低下に繋がります。ADLの低下は日常動作の低下に繋がり・・・運動耐用能が低下していきます。負の連鎖です。

もともと、労作時にSpO2が90%以下に下がってくる症例は、COPDステーⅢ以上と思われ、このような状態からの積極的な医療者の介入では間に合いません。いかに症状が軽いうちに関与できるかが勝負だと思います。
症状が進んでからの介入は専門医療機関が必要だと思います。将来「COPDセンター」なんていう名称が出てくるかもしれません。大切なのは「包括的呼吸ケア」。言葉で書くのは簡単ですが、実施に展開していくことは大変です。

今回ご相談頂いた患者さんの件、訪問看護のスタッフさんは、「ペンダントカニューレ」は使えないでしょうか?と質問を頂きました。私の答えは、「今の状態では使えるかどうか分からない」です。血液ガス測定でPaCO2の値も確認しておく必要があります。COPDステージ3以上でのペンダントカニューレ単独使用はCO2ナルコーシスの危険性が高いことから、日中覚醒時のペンダントカニューレ、夜間睡眠時のNPPVによるCO2リセッティングの組み合わせが必要と思っています。

今後COPDの相談は増えてくると思います。以前 慢性呼吸不全患者さんの終末期に関して記載しましたが、差し迫った課題だと認識しています。




2 件のコメント:

  1. 初めてのコメントです。
    わたしもME をやっています。総合病院ですので、在宅の患者に係わるのはレスパイトくらいです。在宅医療の様子が分からないので、とても勉強になります。これからも楽しく読ませてもらいます。よろしくお願い致します。

    返信削除
  2. ��indiyさん
    コメントありがとうございます。私も在宅医療に携わって5年以上経過しますが、未だに不思議なトラブルと遭遇しています(^^;
    私たち臨床工学技士が在宅医療に携わることでの診療報酬が無いことから、積極的な関与は難しいと思います。当サイトが在宅医療様子をお伝えできれば幸いです!!興味を持って頂きありがとうございます。

    返信削除