2010年12月8日水曜日

コミュニケーション支援ネットワークに参加する

今日は医療ネタです。

在宅医療に携わっていると色々な職種の方と
話をする機会があります。
県立義肢製作所の義肢装具士さんとお会いする機会が
増えるなかで、支援ネットワークにお誘いを頂きました。

臨症工学技士が何かできるかな?ではなく、
当院では神経難病等でコミュニケーションと取りにくい
方への往診もしています。コミュニケーションツールってなんだろう?
そんなわけで Bossに許可をもらって参加してきました。

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○県内で意思伝達装置の開発が進んでいる
どこまで書いてしまっていいことやら・・・
まぁ~ オフレコとも言われませんでしたし、皆さん写真を撮られている
ことから 公開しても大丈夫だと思います。
そう言えば 学会で演題発表したとか。

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市販のノートパソコン(タッチパネルを持ったタブレット型PC)を
使用した意志伝達装置です。環境リモコンもついています
��環境リモコン:テレビ、エアコン、照明、DVDプレイヤー等の家電製品を
 操作するアイテムです。

具体的な金額に関しては、分からないことが多いのですが・・・
単純に伝脳心(でんのうしん)1台で、新しい意志伝達装置2台くらいに
なるそうです。
性能面では新しい意志伝達装置が優れているように感じました。




○マイトビー P10の驚異的な性能に驚く
上記 意志伝達装置の後で「マイトビー P10」のプレゼンだったのですが、
その圧倒的な性能に驚きました。
ちなみに 私 マイトビーP10を今日初めて知りました(^^;

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マイトビー P10についてご興味を持たれた方は こちらのHPへ
��スウェーデン生まれのこの会社。HPを見て驚かされるばかりです。)

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色々なコミュニケーション操作方法があるのですが、
視点を特定のボタンに一定時間集中させるとボタンを押します。
このボタンを押させる動作としては、視点を合わせてからピエゾ素子スイッチを
使ったり、または視点無しでボタンスイッチ単独でもいいそうです。

アイトラッキングと言われる技術とパソコンのユーザーインターフェイスが
一致した非常に高度な技術を感じました。

私も実際に体験させてもらったのですが、今までに無い感覚です。
自分が見つめたボタンが勝手に押されるんです。
私は五十音のボードを表記させて「あいすくりーむ」と入れました。
五十音表記では「あ」「い」の間が近いのですが、
それぞれ1文字1文字を認識させることが可能です。




おぉ~ こりゃ~ 凄い!!!!!
と、思ったところで ふと我に帰り、前半にプレゼンのあった
新型意志伝達装置の事を思い出しました。
マイトビーP10を観た後だと正直 新型意志伝達装置は
「負け」と思ってしまいました。
しかし、落とし穴が・・・
マイトビーP10 高性能がゆえに?輸入だから?
定価ベースで1,700,000円するそうです。170万円!!!!!

ん?何か福祉制度の中で補助が出来ないのか!?
基本的には補助が無いそうです。(労災や特例給付等で稀な例外があるらしい)
現在 全世界で2000台。国内では今年4月の時点で10台の実績だ
そうです。当然 当県では実績「0」

マイトビーP10はとても優れたコミュニケーションツールと言うことが
分かりました。
それと同時にコミュニケーションに苦労されている方 
全てが使用することが出来ない現実を価格面からは理解できました。

やはり新型意志伝達装置でアイトラッキングが可能になると
いいですね。


高度な技術が使われていることがよく理解できました。
それと同時に海外では、このような技術が医療・福祉分野でも
使われていることを実感しました。
日本の技術力は、どこへ行ってしまったのでしょうか・・・

5 件のコメント:

  1. パソコン初心者です。
    アチーバの内部バッテリーが2時間弱しか持ちません。
    メーカーは点検してるから大丈夫、ac電源で使ってと云いますが・・・
    停電の時、不安です。

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  2. ��はなさん
    こんばんは。コメントありがとうございます。
    アチーバの内部バッテリーの件ですね。
    はなさんがアチーバを使用されているのか?ご家族なのか?医療関係者なのか?色々なことが想定されます。
    まず大切なことはアチーバのバッテリー駆動時間ではなく、停電時に換気を維持するためにバック・バルブマスク(アンビューバック)が準備されていて、且つ関係者が使用できることが重要です。持っていても押入れに入っていたり、特定の人しか知らないのはダメです。
    で、アチーバのバッテリーですが・・・新しい呼吸器が出てきた中でアチーバのバッテリー駆動時間は短く感じることかと思います。メーカ側がしっかりと点検をしていれば、一定時間の駆動時間は間違いないと思います。それでも不安な場合には主治医の先生と相談して機種を変更する方法も良いと思います。ただし、バッテリー駆動時間が長くなっても、バック・バルブマスクが使用できることは必須条件です。夜間の停電やトラブルも想定して停電時に自動点灯するコンセント型ライトの設置をお勧めいたします。参考になりますでしょうか?

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  3. アチーバの内部バッテリーで4時間
    外部バッテリーで20時間。
    災害時はこれで24時間大丈夫と自分に言い聞かせています。
    私は家族です。
    閉じ込め状態で意思疎通も出来ず、一人で介護してるので不安です。
    アンビューはありますが急変した時、使えるかどうか・・・
    呼吸器装着して5年です。
    アチーバが一番駆動時間が長いと聞いたので
    今更 機種を変えるのも不安です。
    先生は家族からメーカーに訴えてと言われました。
    一度メーカーに云って交換してもらいましたが
    ��ケ月もしないうちに駆動時間が1~2時間になります。
    メーカーのホームページでは4時間持つと謳ってるのに。

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  4. ��はなさんへ
    はなさんはご家族でお一人で介護されているのですね。お一人で悩まないで下さい。当ブログにコメントを頂いたのも何かのご縁かと思います。
    結論から先に記載すると、バッテリー駆動だけでは安全を確保できません。コメント頂いた内容からアンビューバックの取扱にも不安を感じているようですし、停電が来たら?呼吸器が止まったら?と色々心配になってしまっているのではないでしょうか。訪問看護ステーションとは契約をされていますか?定期的にレスパイト入院をしていますか? まだ色々対応できそうです。本当はこのような不安なことに対しての対応はケアマネージャーさんだったり、保健所の保健師さんだったりします。連絡を取っていますか?介護者がお一人とのことなので、積極的に使えるサービスを使われた方が良いかと思います。
    在宅人工呼吸器のバッテリー・非常電源に関しては、このコメント欄に記載するには文字制限があるため、別タイトルでブログで記載します。

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  5. ��はなさんへ
    今 バッテリーに関して現在の状況等を記載しました。ご興味がありましたら一読頂ければ幸いです。
    頂いたコメントの中で気になった事があります。「2ケ月もしないうちに駆動時間が1~2時間になります。」メーカが内蔵バッテリーを新品にしたとすれば、2ヶ月で駆動時間が50%になることは問題です。アチーバは確か鉛のバッテリーだったと思ったので、バッテリーとAC電源を頻繁に使うとメモリー効果によりバッテリー性能が極端に劣化します。アチーバは古い機械ということをご配慮下さい。長時間稼動するバッテリーの方が安心というのであれば、他の機種へ変更するリスクと比べる中で判断をせざるを得ません。
    長時間駆動バッテリー VS 機種変更リスク
    この問題の解答は、本人・ご家族の意見をなくしては進みません。
    最近の機種はリチウム系の電池なので、電源を抜き差しした際のメモリー効果の発生が少ないのが特徴です。

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