2010年11月17日水曜日

県医師会主催の神経難病研修会に急遽参加する

今日は医療ネタです。

急遽 夕方から開催されていた神経難病の研修会に
参加して来ました。

講師は著名な神経内科医で先日他県で開催された
研究会では世話人をされており、直接話をさせて
頂く機会がありました。

講演会のテーマは
「ALSの緩和ケア ~告知から終末期まで~」
神経内科の中でもALSの診療に力を入れている先生の
ご講演でした。
全部は記載できないのですが、一部をかいつまんで記載します。

○PEGの導入時期
 %VCが50%以上
 食事に1時間以上かかる時

当たり前と言われれば上記数値は当然なのですが、
当院にご紹介を頂く時には、上記以下で紹介を頂くこともあり
ALSへの治療の統一が図れていないことが推測できます。
また%VCは、病気の進行状況によっては計れません・・・。
それは、講演された先生も言われていました。


○療養型病床の消失
ALSの方が長期入院できるベッドがありません。
それは、全国的な話です。
現在 定期的なレスパイトできるような支援体制を
構築しているそうです。
当県では・・・ 難しいなこの問題・・・と思ったら、
某公立病院の神経内科の先生が質疑応答の中で
「当院でも現在検討中です」と言われていました。
この先生とは面識があることから、講演が終わった後に
少し立ち話をしました。
今すぐは無理とのことですが、現在 レスパイトを受けるべく
院内の環境を整えているそうです。
おぉ!! これは ともてありがたい話です。
○○先生!!応援してます。

○唾液のコントロール
これが一番目から鱗です。
NPPVの継続で課題の一つにあがるのが、唾液です。
球麻痺がある場合や嚥下困難な場合では
多くの患者さんが唾液を口から出します。
当然吸引が必要になりますし、NPPVに依存度が高い
場合には吸引そのものが困難です。

��%スコポラミン軟膏!!
ただし、市販薬や保険対象薬剤ではないようです。
スコポラミンと親水性軟膏を薬局さんで
混ぜてもらうそうです。

気になる方は主治医の先生にご相談下さい。
「5%スコポラミン軟膏」は処方薬ではありません。


○モルヒネの使用
ここではあまり書きません。
病態が進んできた中での呼吸苦緩和の手法として
モルヒネの話がありました。


○IPAPの上限値
これは私が先生に質問をさせて頂いた内容です。
NPPVの機能が上がる中で、どの機種もIPAP30以上は
可能です。
しかし、ALSの患者さんへのIPAPの上限値はいくつなのか?
先生からは具体的な数値の話を頂きました。
私自身も 先生が言われた数字が一般的な限界点だと
認識していました。

ここでは具体的な数値の記載はさけます。
もし 患者さんやご家族が 当ブログの記事を読む機会が
ありましたら、主治医の先生にご相談下さい。

ここで記載しない理由は、その数値をその患者さんの
「限界点」と受け止めてもらいたくないからです。
個々の患者さんにより限界値はことなります。
一般論と患者さんのここの病態を一緒にしたくないことから
記載をさけます。ご理解頂ければ幸いです。


と、まぁ~ 書きたいことは多々あるのですが。
講演会終了後 講師の先生とは少し話をする時間が
ありました。
Bossへよろしくお伝え下さいとのことでした。


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