2010年11月12日金曜日

今晩の食卓の話題はASVの設定です

今日は医療ネタでもう一つ。

今日の夕食中に最近流行りの循環器分野での
ASVの設定に関して夫婦で話題となりました。

循環器領域での睡眠に関するガイドラインが
出ることから、各メーカさんは力を入れてます。
ガイドラインは出る!! 出る!!と言われながら
まだ出ていません。

��2月4日に東京で開催される臨床CPAP研究会でも
ガイドラインについていの話があるようです。
気になる方は こちら

当院でもASVの使用経験が3症例あります。
いや3症例しかありません。
詳しくは書けませんが・・・ 色々思うことがあります。

そんな話題を今日は食卓でバトルです。
なぜなら、妻の勤務する病院でもASVが稼動し始めたからです。

以下 少し記載しますが、私自身 まだまだASVに対しての
勉強が足りません。言葉足らずや勘違いしている点もあります。
その辺を加味して読んで下さい。

思うことその1 医療保険の自己負担
ASVはCPAP違い、人工呼吸器の保険点数になることから
自己負担が高額になります。
学会等の講演を聴いていると高額なためにASVの使用を
やめてしまう方もいるそうです。

NPPV>ASV>CPAP の保険区分にするべきか?
ASVの性能を考えるとASV>NPPVになるような気がします。
いや、もっと言うと 今の在宅向けで使用する人工呼吸器は
NPPVとCPAPの境目はどこにするの?と言ったモノもあります。


思うことその2 ASVの治療効果の判定は?
ガイドラインが公式に出ていない中で、気になっている点です。
ASVを使用したからAHIが低下してEFが上がるのか?
AHIはASVを使えば低下するのは当たり前ですが、
ASVの導入によりEFがどの程度改善するのか?
ASVの設定変更はEFの改善にどの程度寄与するのか?

と、言いますのも・・・ チェーンストークス呼吸を有している
患者さんにASVを使用して、データマネージメントツールで
フロー波形を確認するとチェーンストークス呼吸が
完全に消失していない!?

チェーンストークスを完全消失させる事ができなくても、
AHIが低下してEFが上がればいいのか。


思うことその3 ASVの設定
ASVの設定は正直ちょっとメンドクサイ。
いや 医師からすれば、初期値を圧力変動幅が
最大値になるように処方すれば、取りあえずは
機械としては稼動する。
その後 データを見てIPAPmax/minを変更する。
��機種によりEPAP max/minもあり)

設定変更に携わる私としては、ちょっとメンドクサイ。
「至適圧力」を追求したいからです。

・・・・ そんな話が今晩の食卓の話題でした。
医師もNSも技士も技師もASVについて勉強中の中で
メーカ側の思惑にのせられている面もあると思うですが・・・
今後 どこまでASVが伸びてくるか 興味のある所です。

そんな白熱の討論をしている時・・・
うちの息子は、テレビを見て踊っていました。
一人で踊っていてくれたからこそ、討論できました。

あっ 誤解を招くといけないので・・・
普段はこのような討論は、食卓ではしませんから(^^;




2 件のコメント:

  1. あまり詳しく書けませんが、チェーンストークス呼吸が消失しない症例が問題になっていますね。
    完全な無呼吸で、高い圧(10程度)をかけても改善しない症例について、先日、ご高名な某先生と話す機会がありました。10年来、取り組んでいるそうですが、その原因すら特定できないそうです。そういう私も、一部の睡眠時間帯に完全無呼吸の患者さんに複数遭遇しています。
    従量でも従圧のNPPVでも駄目でした。
    私見ですが、重度の心不全患者さんに多いような気がします。喉咽頭浮腫や肺うっ血があれば当然かもしれませんが、その手前でも経験しています(ちと、話題が逸れました)。
    スポット測定に使用するパルスオキシメーターですが、幾つかの希望があります。でも・・・かなりマニアックな希望なので、一般商品化は無理かな(苦笑)

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  2. ��きっちさん
    貴重な情報を記載頂き ありがとうございます。ASVの設定や効果は自分の中で腑に落ちない点が多々あり、これから課題だと思っています。それにしても、第一線でご活躍の先生でさえ原因が分からないとなると たった3症例の私には次元のことなる課題です(^^; それでも今後当院にもそのような患者さんが発生することを想定して勉強したいと思います。
    スポット測定のパルスオキシメータに関しては、マニアックネタでも大丈夫です!!既に私自身からも無理難題を投げかけました。

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