2012年10月3日水曜日

在宅NPPVの患者さんのチェーンストークス呼吸を探る

今日は医療ネタです。

��PPV導入済みの患者さんの呼吸状態を把握することは、意外と難しい(>_<) 既にNPPVにより換気補助が入っていることから、機器に表示されるAHIや分時換気量なんかは、補助が入った後の「結果」です。

今回 肺も心臓も悪い患者さんで、チェーンストークス呼吸の有無を探りました。いやいや、そんなのNPPVを開始する前の段階で「評価」すべきでしょう・・・と言われそうです。が、当院の場合、他院で導入後の管理不良で訪問診療になるケースもあり、既にNPPVが導入済みのケースもあります。

夜間呼吸状態が悪いからNPPVを使用しているわけで・・・ チェーンストークス呼吸を確認したいから、一晩NPPV無しでというわけにはいきません。

今回使用した測定器はSmartWatch 300君。現行品は300Eなので、一つ前の機種。

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チェーストークス呼吸の有無をみるには、胸腹部の呼吸センサーが取れる、モルフェイス君でもいいのですが、就寝時間帯に患者さん宅に行き装着することは大変です。

やるのはNPPVのマスクに測定器の呼吸センサーチューブをくっ付けること。
ネーザルマスクなので、測定チューブを鼻に装着してもらった上から、マスクを装着するという技でも良いのですが、
マスククッションからのリークと本人の違和感を考えると、マスクにチューブを付けるのが良いと判断。

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ハサミでチョキチョキ♪
おりゃっ!!

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��実際の測定の際には呼吸センサーチューブが外れないようにテープで固定しています)


フローが測れるか正直ちょっと心配でした。
��ossから「波形認識できてるよ」と言われた時には一安心。
結論からするとSmartWatchの解析ソフトで呼吸フローの波形倍率を調整することで、呼吸パターンの認識をすることが可能でした。
��PPV側の設定では、自発呼吸主体にしたいのでモードを「S」へ変更しています。

教科書的なチェーンストークス呼吸の確認はできませんでしたが、かなり疑わしい波形を多数確認できました。
当然です、呼吸が浅くてもNPPVのSモードで必要なIPAP圧がかかるからです。
いうことでASVへ変更します。

今回の測定方法は、「在宅」という環境だから止む無しだと思います。でも、これで新しい技が一つ増えました。


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