2010年8月10日火曜日

在宅人工呼吸療法における訪問入浴のリスク

今日は医療ネタです。

��月の中旬に訪問入浴事業所で
在宅人工呼吸器に関して話をさせて頂く
機会がありました。
その時にアンケートをとらせて頂きました。

あっと言う間に8月になり、集計が遅れていました。
すみません。

詳細を記載することはできないのですが。
概要をお伝えすると。
+-------------------------------------------+
対 象 : 看護師、ヘルパーなど
対象者 : 30名くらい

TPPVの患者さんへ入浴サービスを提供した経験 
��0%以上

NPPVの患者さんへ入浴サービスを提供した経験
��0%以上

TPPV・NPPVで入浴サービスを提供時にヒヤリとした経験
「あり」が多数

具体的には・・・
・移動の際に回路が外れた
・回路の誤接続
・入浴中の呼吸苦
・NPPVマスクからのリーク増大

番外編では、酸素療法(HOT)使用中の患者さんで
・入浴時のHOT流量指示が出ていない
・本人が入浴中は外してしまう


+-------------------------------------------+
と、こんな感じでした。
��年連続で同一事業所へ勉強会でお伺いしているのですが、
今回のようなアンケートを取らせて頂いたのは初めてです。
個人的に驚いたのが、NPPVを使用しながら入浴している
患者さんが多いことです。

TPPVの患者さんの多くが24時間使用していることも
入浴時も装着していることは予測が出来ることです。
一方NPPVの場合は、入浴時に入ることのリスクが
TPPVよりも高くなると考えています。
移動することでマスクフィッティングはずれるでしょうし、
入浴による水圧で多少なり胸郭の動きが抑制されますし。

誤解を招くとこまるで、先に記載しますが。
NPPVをしながら入浴することが悪いとは思っていません。
当院が往診している患者さんでも入浴されている方が
います。
いかに安全を確保して入浴するかを考える必要があると
思っています。

ちょっと 今回のアンケートはビックリでした。
トラブル事例も入浴前・入浴中・入浴後の3段階に
分類できそうですし・・・
何か安全啓蒙に繋がるように訪問入浴事業所には
データをフィードバックいたします。



2 件のコメント:

  1. NPPVをしながらの入浴ですが、しないと呼吸苦が有り、するとリスクが・・・。
    そこで1つの提案ですが、救急蘇生バッグ(アンビューバッグ、アンブバッグ)に
    マウスピースを接続して、それを咥えて入浴し、介助者が用手換気補助。多少強く加圧した時にも、自分でリークさせて調整ができ、歯で軽くかじっていると外れず、会話も可能です。
    一見、TPPVの患者さんよりNPPVが軽症に見えますが、結構リスクが高いですよね。
    その時に、この方法は非常に有効ですが、デメリットは介助者が、もう1人必要になることです。
    安価な救急蘇生バッグなら、8,000円~1万円で購入できるので、やはり人工呼吸器を長時間使用している患者さんには、あらゆる場面で必須ですね。

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  2. ��きっちさん
    貴重なアドバイス頂きありがとうございます。NPPV患者さんへの蘇生バッグを使用しながらの入浴は訪問入浴サービスの枠から考えるとハードルが高いと感じております。
    しかし、NPPV患者さんの入浴はQOL向上の一つとして「安心・安全」に継続できるシステムが必要と感じております。
    今回アンケートを取らせて頂き、実感しました。
    蘇生バッグは絶対に必須なアイテムです。私が在宅人工呼吸器に従事したばかりのころは、ご家族が「大切なモノだから」と押入れの中に置いてあるケースもありました。大切なアイテムだからこそ、誰もが分かる場所に設置して欲しいといつも思っています。

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