2012年6月21日木曜日

明日オブザーバーとして「在宅医療の停電対策」

今日は医療ネタです。
本来私の専門分野は「人工呼吸療法」「医療安全」と思っているのですが、在宅人工呼吸器の停電対策をしている中で、東日本大震災が発生。計画停電等の電力不足が出てきました。従来在宅医療での「停電」は身近な課題であり、エアコンと電子レンジを同時に使ったらブレーカーが落ちた。落雷で停電・・・なんていうのは、想定内できごとでした。

しかし、東日本大震災は日本の電力供給に影を落とし、国をあげて「電力不足」「節電」をかかげています。本当に電力不足なのか、疑問なのですが・・・ 「電気」というライフラインを管理させている以上は、対策をしておかねばなりません。

前置きが長くなりました。明日 保健所で「難病患者への災害時対策」(確か・・・)があり、関係各所から約50名ほど集まるそうです。その中で5分ほど発言させてい頂く機会を頂きました。
さて、5分で何を話そうかと作戦を考えていました。メッセージを飛ばす対象は、行政関係者です。
誤解があるといけないので、しっかり記載しますが、、、今回のような試みはとても画期的なことなのです。実は中核市に移行した市の保健所が中心に企画した会議です。貴重な情報交換の場となることは間違いありません。なんせ過去に事例がないのです。(たぶん)

もちろんBossとも相談しました。

伝える内容 その1

・在宅医療で人工呼吸器を使用している患者さんは、使用できるバッテリーに限りがあることから停電が長時間になると生命が危険にさらされます。

・在宅医療で酸素療法をしている患者さんで、沢山の酸素を使用している場合(酸素使用量が5L分/分以上)には、直に酸素ボンベが無くなってしまい、生命が危険にさられます。

・在宅人工呼吸器と酸素療法を同時に行っている患者さんもいます。

・老老介護等の介護状況や支援者の状況、使用している機材の状況により個別避難計画が必要と考えます。

・特定疾患対象患者は保健所での把握が可能ですが、特定疾患以外でも人工呼吸器や酸素療法をしている患者さんが多数います。○○市、○○市保健所をはじめ関係医療機関や医療機器メーカの柔軟な連携が必要です。


伝える内容 その2
☆電気の供給が可能な公共施設の開放及び非常電源の確保(電気スポット、電気供給エリアなど)
長時間停電が発生している最中や避難勧告が出た場合には、病態が悪くない患者さんが病院へ行くことは病院業務の負担を増加させることになります。
こちらの内容はかなりハードルが高い!! でも、広域で長時間停電が発生した場合や、先日の台風で避難勧告が出る場合には、病院機能を低下させない意味では有効かと思います。

補足
難病患者さんの多くが特定疾患と言われる対象になっています。そのため、特定疾患の患者数の把握は保健所となります。しかし、特定疾患でなくても高流量の酸素療法をしている患者さんや人工呼吸器を使用している患者さんは多数います。この方々の避難は市町村が作成する防災計画に準じます。


皆様の地域はどうでしょうか。在宅医療の対策は進んでますか?

あっ タイトルにオブザーバーなんて使い慣れない言葉を使ってみましたが、そもそも何か議決する会議なのかな。



0 件のコメント:

コメントを投稿