2014年8月14日木曜日

在宅酸素療法の注意点 その3「濃度の違い」

医療ネタです。

在宅酸素療法で使用される酸素濃縮器は2種類。吸着型と膜型があります。多くは吸着型。膜型の酸素濃縮器を使った記憶がない・・・。

吸着型は、ゼオライトと言われる物質の特性を利用します。このゼオライトは、窒素を吸着してくれます。空気中の窒素を吸着することで、結果、酸素濃度が濃くなります。

膜型は、酸素のみが通過する膜を利用するそうです。

で、在宅酸素療法で用いられる酸素濃縮器からの濃度は90%程度です。実際には機種や流量により異なります。取扱説明書等に92±3%という形で表記されています。

ここで、注意をしたい点が医療施設内で提供される酸素濃度は100%です。でも、酸素濃縮器から供給される濃度は約90%。たかが、10%。されど10%。在宅酸素療法で使用される低流量システム(鼻カニュラ:鼻カテ、酸素マスク)は、患者さんの1回換気量により、吸入酸素濃度も変化します。頻呼吸の患者さんや、1換気量の大きい患者さんは、吸入酸素濃度が低下するので注意が必要です。

病院内の酸素流量で自宅に帰ったら、SpO2が思ったほど上がらない・・・
そんな時は、酸素濃縮器の特性(酸素濃度がちょっと低い)ことを念頭に、本人の呼吸状態をご確認ください。





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