2014年8月12日

自己抜去の原因は「発声ができない不安」だった

医療ネタです。

睡眠時間が分断している管理人です(^^; ブログ書いたら寝ます。

2014/8/8に「気管切開チューブの自己抜去(+o+)」  を書きました。
自己抜去避けたいのですが・・・発生した事実は変わりなく、なぜ自己抜去になったのかの原因を追究しておくことが必要です。

今回使用していたカニューレは、ちょっと特殊。
某メーカさんのスピーチカニューレです。その名の通り、話をすることができます。

今回患者さんは、カニューレ交換後に思うように声が出ないと感じて、不安に思い、それが自己抜去につながったようです。これは私が直接本人と話をしたので、間違いありません。
交換したから声が出なくなったのではなく、いくつかの複合的要因があったと推測しています。

数日前から発熱。肺炎疑いで加療していた
→換気量の低下による発声不良

カニューレサイズの不一致
→交換している医師の話では、もう1サイズ大きくできそうとのこと

カニューレが当たる痛み
→カニューレを深めに固定すると痛みがあるようで、やや浮き気味でした。
  気管切開孔からも空気が漏れやすい状態


カニューレのサイズ交換は、物品の準備に時間が必要です。サイズの変更は可能ですが、問題は長さを短くすることが難しい。単純に気管切開チューブの選択だけなら、長さが短い種類を選択すればよいのですが、今回はスピーチカニューレ・・・選択肢が狭い。

そこで、今回はサンプルでもらってあったStoma Padを使用しました。

 私の中で「ちょっとした秘密兵器登場♪」的な感じ。

詳しくはメーカのHPで。




海外のHPはこれでいいのかな
http://www.respiralogics.com/content/silflex_stoma_pad.html

厚みのあるクッションのため、カニューレが奥まで入ることを予防しながら、気管切開孔からの空気漏れも予防。

今回の症例での欠点は、接触面で蒸れてかぶれる可能性があること。
おまけに言うと、当然ながら実費です(^^; 1個2000円くらいだったと思います。

Stoma Padを入れた途端に発声ができるようになり、患者さんからは笑みが。
この商品は厚さに種類があることから、小児領域でも使用できます。

名称はストーマパッドですが、この商品は気管切開チューブで用いる商品のようです。


2014年8月10日

在宅酸素療法をしている方へ 火の取扱いに注意

医療ネタです。

今月は研究会の一般演題で在宅酸素療法に関係するネタで発表させて頂きます。そんな資料作成の中で、どうしても触れておきたい内容が、「在宅酸素療法」と「火災」です。

この在宅酸素療法の火災情報については、以下のファイル等をご参照ください。

平成22年1月15日付け医政総発0115第1号・医政指発0115第1号・薬食安発0115第1号
厚生労働省医政局総務課長・医政局指導課長・医薬食品局安全対策課長連名通知
PDFファイルのアドレスはこちら

PMDAの医療安全情報
「在宅酸素療法時の喫煙などの火気取扱いの注意について」
PDFファイルのアドレスはこちら

神戸市消防局ホームページ「在宅酸素療法中の火災危険について」
動画のアドレスはこちら



資料を作成していて・・・ まだ在宅酸素療法の事故が続いていること。
平成22年1月に通達が出た以降も、在宅酸素療法で亡くなった患者さんがいること。
火災の原因がタバコであったり、漏電だったり。

通達がでると、一斉に「注意」する方向に向かうのですが、やはり「注意の持続」が必要。

研究会で頂いている時間は確か10分程度なので、在宅酸素療法に関係する火災動画を流して、関係者に注意喚起ができればと思っています。

ちなみに私が使用させて頂いている火災動画は、上述した神戸市消防局ホームページで紹介されている動画。以前(かなり前だったと思います) 使用にあたり、事前に使用申請のお願いをしたところ、快諾を頂きました。そのまま継続しようさせて頂いております(^^;


排痰補助装置を普及させるぞ!! その2 導入の目安

医療ネタです。

排痰補助装置ネタの続きです。その1では、保険適応について記載しました。保険適応の拡大により、対象者が増えていると思われるのですが、実際の普及にはまだまだと言った印象です。

さて、現在排痰補助装置について適切な解説がされている本は、私が知る限り「これからの人工呼吸 NPPVのすべて」(JJNスペシャル2008年9月発行)が一番です。

排痰補助装置の導入検討の一つに咳の最大流量があります。(Cough Peak Flow:CPF)

健常成人のCPFは360~960L/分と言われています。このCPFが270L/分以下になると、粘ちょう痰では自己排痰が難しいとされています。概ね270L/分以下となると排痰補助装置の導入検討が必要かと思います。

と言うことは、定期的にCPFの測定がされていることが望ましい!!

神経筋疾患等で呼吸機能の低下が見込まれる方は、定期的な肺機能検査(肺活量)を測定されていることが多いようです。(主治医の先生のお考えにもよると思いますが・・・)
咳の最大流量まで測定していることは少ないのではないでしょうか。

私の経験的に、NPPV導入の相談を頂いたケース、さらに神経疾患の患者さんで定期的にCPFを測定していたという記憶がありません・・・。

CPFを測定されてない場合には、肺機能検査の数値を保管をお忘れなく。肺活量の数値は、CPFを予測することに役立ちます。
さらに、定期的にCPFを測定されいる方。検査の際に使用するマウスピースは、しっかり口にくわえることができていますか? 病気の進行によりマウスピースでは、口角から空気漏れをすることがあります。その場合には、エアクッションマスクを用いた方法が必要です。


*今回は咳の最大流量をCPFで記載しました。Peak Cough Flow:PCFで書かれている書籍もあります。

上述した「これからの人工呼吸 NPPVのすべて」の画像をamazonから。
この本の定価は2600円です。