2016年4月28日木曜日

在宅人工呼吸器の同機種2台設置を検討するのはどうでしょうか?

医療ネタです。

4月27日夜のNHK Eテレで放送された「緊急報告・熊本地震(3)どう支える被災した障害者」をみて色々考えていました。

27日は公休日でしたが、ちょうど総合病院の相談員さんから在宅人工呼吸療法で退院を検討している方の停電対策の相談を頂き、色々話をしてきたところでした。
 
在宅人工呼吸の分野の安全管理の一つである「停電対策」は、患者さんご家族が個人ができる対応には限界があります。主治医をはじめ、多施設・多職種による連携が必要になります。


そんな中、そろそろ本気で考えるべき課題の一つを書きます。
それは在宅人工呼吸療法を行う際の、呼吸器の貸し出しについてです。

その昔、在宅人工呼吸療法が医療保険で認められていない時代。
人工呼吸器をご自宅で使用するには、患者さんご家族が購入するしか方法がありませんでした。
現在は、医療保険の適応となり、多くの方がご自宅で人工呼吸器を利用できるようになりました。

ご自宅で人工呼吸器になんらかのトラブルが発生したら・・・

東日本大震災後の診療報酬改定により、「療養上必要な回路部品その他付属品(療養上必要なバッテリー及び手動式肺人工蘇生器等を含む。)の費用は当該所定点数に含まれ、別に算定できない。」となり、バッテリーとバックバルブマスクの準備が診療報酬の中で義務付けられました。

現在の診療報酬では、1台分の「加算」しかありません。準備が義務付けられたバッテリーについては、どのていどのバッテリーが良いか何も記載がありません。


臨床現場で実際に在宅人工呼吸療法に従事している皆さま どうでしょう

メーカ側の好意により、2台人工呼吸器が貸し出されているケースが多々あるのではないでしょうか。この「好意」は、賄賂的な意味合いではありません。

患者さんご家族がご高齢で、バッテリー、バックバルブマスクの使用が難しい場合。
呼吸器のトラブル発生時の緊急対応(救急車移動、スタッフのヘルプ)に時間がかかる場合。
中には、ご家族からのクレームにより、2台目を設置することになった話もあるそうな・・・

もしかすると、医療機関側も2台目は無料で貸し出してくれるなら、そっちのメーカにしよう・・・とか。これでは「賄賂的」になるか。でも、2台目を無償で貸し出すメーカは、赤字です。


もしかすると、患者さんご家族が「自費」で2台目を借りている可能性もあるかもしれません。


関連する学会で、メーカや家族、医療関係者に実態調査をして頂けるとすぐに分かると思うです。

メーカ側からすると公正取引のルールに抵触する可能性もあることから、触らぬ神に・・・なのかもしれません。

個人的には、同じ機種を2台設置できることが、一番の安全だと思うのです。
医療費が増加するなかで、人工呼吸加算のような点数が大きい箇所が2台分算定なるのは、大変かもしれません。
対象者は、現在の在宅人工呼吸器使用者の倍にはならないはずです。
NPPVで24時間の方は、それほど多くないはずです。

今後 人工呼吸器を使用して自宅へ帰る方は、多くの不安があるはずです。
自分の呼吸を担う機器にトラブル生じたらと考えるはずです。

在宅で人工呼吸器を使用中の患者さんの中に、2台設置している方がいるという事実を知って頂き、2台設置が「ダメ」ではなく、特定の条件下では、診療報酬のルールの中で2台分の加算が取れることを含めて検討する時期に来たのではないでしょうか。

皆様のご意見をお待ちしております。


4 件のコメント:

  1. 滋賀のOです
    私は緊急対応目的での2台目の呼吸器に関して否定的かもしれません
    現状ではバッテリーがもっと長く(加湿器も含めて24時間くらい)もてばいいなとは思います
    しかし2台目の呼吸器があるから安心とは言えないのが正直なところです
    緊急時のためにバックバルブマスクがあり、予備バッテリーがあると考えています
    在宅はできる限りシンプルが望ましいし、設定変更した場合や、回路交換、設置スペース、緊急時にすぐに使える状況なのかなど考えると・・・です
    ただ筋疾患で24時間呼吸器が必要なかたで
    日中バギーで生活し夜間ベッドに戻る生活をされている場合は、バギーとベッドサイド両方に呼吸器が設置されていれば本人だけの移動となり便利かもしれません
    ただ熊本の地震を受けて改めて緊急時の対応について管理人さんのおっしゃるとおり広く議論していく必要を感じます

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  2. 滋賀のOさん
    返信が遅くなりすみません。貴重なご意見を頂きありがとうございます。
    2台目の呼吸器が保険適応ではなく、患者負担もしくはメーカ側の負担で行われているという事実を関係者に知って頂きたいと考えました。
    Oさんが仰る通り、「できるだけシンプル」が望ましいと思います!!

    今年の日臨工のプログラム内容は災害対策関連が多いのですが、医療機関内だけでなく、在宅医療の分野での緊急時対応についても話題になった欲しいと思います。

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  3. 私も緊急対応目的での2台目の呼吸器に関して否定的ですね
    発電機かハイブリッド車に補助金を出して欲しいと思います

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  4. 貴重なご意見ありがとうございます。

    発電機は機種にもよりますが、定期メンテナスが必要になります。
    燃料を補充していけば、電力供給が継続できることは魅力です。

    ハイブリット車はいいですね。車からの電力供給もできます。
    高額なのはネックです。
    地域の基幹病院や在宅療養支援診療所が車の購入をする際に補助金を出して頂けると嬉しいですね。

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