2018年6月13日水曜日

在宅で気管切開の患者さんのEtCO2をはかる

医療ネタです。

在宅で気管切開をしている患者さんのPaCO2が知りたい!!

本当は動脈血による血液ガス測定が一番なのは、分かります。
しかし、「在宅」での血液ガス測定は、色々大変なのです。
一番は本人に負担が大きいこと。
二番目に検体をスムーズにクリニックに持ち帰ること。
(ハンディタイプの測定機器を持っていく!という手もある)

で、色々考えた結果・・・
現在トライアルしているのが、呼気二酸化炭素測定。
今 試しているのは こちら。

カプノアイという機器。
医療機器としては認可がありますが、診療報酬上の算定が取れない。 







 正常成人で測定すると、まぁまぁ妥当な数値が測定できます。

測定するには、ストロー構造になっている部品を口にくわえて、
6呼吸すると測定できる。

よし、患者さんで実際に測定だ!

しかし、測定したい患者さんは気管切開でカニューレを使用中。
「口にくわえる」ができません。












 繋がらないモノは「繋げればよい!」

ということで、診療所内にある清潔部品を組み合わせて、完成。

 写真 左側の白いストローがカプノアイに接続される部分です。

測定は無事に完了。

侵襲度が少なく、EtCO2が測定できるのは、すばらしい。







2018年6月9日土曜日

CEが地域包括ケアシステムとICT活用に向けた課題を考えみた

今日も夜行性です(笑)

今週の企業面会では、現在ICTを提供している企業、
今後提供したい企業の方と面会しました。

私が在宅医療に携わっており、ICTに少し携わっている「ご縁」だと思います。

それぞれの企業との面会内容を書くことはできませんが、
私が考える現在の課題について少し書きます。

その前に、地域包括ケアシステムをご存知無い方は

厚生労働省のHPをご参照下さい。
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/chiiki-houkatsu/


私は地域包括ケアシステムを円滑に進めるための
一つのKeywordとして「ICT活用」は欠かせないと考えています。

現在 在宅医療のICTとしては、いくつかの企業が参加しています。おそらく、今後も増えることが予想されます。しかし、在宅医療のICT構築での企業利益を見出すことは、現時点では厳しいと思います。

 課題
1.費用の負担
現在市場で使われているICTソフトは「無償」「有料」があります。
「無償」といえば、メディカルケアステーション
https://www.medical-care.net/html/

 「有料」となると、いくつかあるので、個別名称はさけますが。。。

課題は「有料」の場合の費用負担です。
地域包括という名が付くことから、一人の患者さんに地域の多施設連携が基本となります。どの施設が費用を負担するのでしょうか。
現在 有料版を使用されている地域では、医師会や市町村が負担していることが多いようです。


2.運用のための教育
 以前 当ブログでも書いたかもしれませんが・・・。
私の職場の地域包括ケアシステム。
関係者が数十名集まり、勉強会を開催した際に、全員がログインをするまで30分程度かかったそうです。

従来用いてこなかった管理手法のため、ログイン/ログアウトという基本的な操作方法も含めて、多職種に知ってもらう取り組みが必須です。

そのうち、個人情報の漏えいが話題になるはずです。
(これを防ぐために、2段階承認など色々な策をもうけているようですが、
 これも開発コストが増えます)

 3.成功事例と失敗事例の蓄積
今ところ、成功事例は各企業の冊子等に掲載されてくるため、当地域でもこんなことがやりたい!!という目標になっていると思われます。

しかし、それなりの失敗事例も多いはずなんです。

自院カルテとICTへの重複書込みによる業務量の増加
多職種が読み書きすることでの、専門用語のギャップ
書き込みすぎによる重要項目の埋もれ(患者の変化に気がつかない)
医師の負担増(結局 医師が読む量が増えている?)

まだ地域包括ケアシステムでのICT活用は始まったばかりです。

既にICTに血圧やSpO2がBluetoothでデータ転送されている時代です。
我々CEも この当たりの知識のアップデートが必要そうです。










2018年6月5日火曜日

今さらですが日臨工のパネルディスカッションの報告②

今日は夜行性です(笑)

学会発表で使用したスライドをそのまま載せるわけには
いかないので。
概要を掻い摘んでお伝えします。


一つ目のパネルディスカッション
数値に関係する話を少々。


・臨床工学技士の推定有資格者数は43550名

 国家資格として制定されてから、今までの合格者の推計です。
 では、この日本臨床工学技士会には何人いるのか?


・日本臨床工学技士会 会員数 18548名
 (平成30年3月31日)


みなさん この会員数は多いですか?少ないですか?

では、国が用いる臨床工学技士の「人数」は?

・臨床工学技士の常勤換算数 23,741人


どれが正しい値なのでしょうか。

じつは、どれも正しい数字です。
国家資格合格者 43550名 
日臨工の会員数 18548名
常勤換算したら 23741人

この「常勤換算」は
厚生労働省政策統括官付保健統計室「平成26年医療施設調査・病院報告常勤換算」を
使いました。
国会議員の方々が使用された数値は、この常勤換算値だったと思います。
私たちは 全国に約2万3千人しかいない「資格」なのです。

貴重な資格でしょうか・・・。

いえ、実は貴重な資格ではありません。
このままでは、臨床工学技士の仕事は無くなるかもしれません。
本気で私はそう思っています。
数では他の職種に勝てません。


















根拠
・日本の人口の急激な減少
・労働生産人口の減少
・透析業務を取巻く環境の大きな変化(患者減少、治療の変化)
・病院の減少
 
















社会インフラを維持するためには、どのくらいの人口が必要なのでしょうか。
医療保険はどのように変化するのでしょうか。
工学技士が仕事として残るためには・・・。
診療報酬の算定による新しい業務の創設が必要だと思うのです。
診療報酬上の直接のインセンティブが無くとも、指針等に「臨床工学技士」という
業種を入れてもらう必要があります。

私のメッセージは、
臨床工学技士に関係するデータをしっかり取りましょう!
で、まとめました。