2009年2月3日火曜日

クローズアップ現代を見て

今日はちょっと早く帰宅しました。
それは
NHKのクローズアップ現代
「私の呼吸器を外してください~“生と死”をめぐる議論~」を
見るためです。

ALSの患者さんが意思疎通ができなくなったら呼吸器を外して
欲しいと担当している病院へ意見を提出。
病院の倫理委員会は認めるが、病院院長は現時点では
認められないとのことでした。

現在難病医療に携わる一人として考えさせられる内容です。

誤解を招かないように始めに書いておくと、
現段階では私個人の中で肯定も否定もありません。
漠然なのですが、このテーマこそ議論されるべき内容だと
考えています。


私は神経難病の方にNPPV導入の話がある場合には、
良いことと同時に「NPPVの限界」を繰り返し伝えることに
しています。
また気管切開下における人工呼吸器の使用に関しても
実際にカニューレに触ってもらったり、具体的な話を行い
多くの情報を提供したいと思っています。
しかし、その先の決断「呼吸器を使用する」「呼吸器を使用しない」に
関しては何もいえません。
決断を選んだ患者さん・家族を尊重します。

在宅医療に携わった当初は、この決断を聞くたびに心苦しい気がしました。
それは、呼吸器を使用する、使用しない・・・決断に至る思いは
医療者が語るべき領域ではないと感じていたからです。
今は向かい合って話ができるようにと考えています。
願わくは近い将来神経筋疾患そのものが根治される高度医療が
提供される日がきますように。

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