2017年1月3日火曜日

私見です。臨床工学技士の30年先を考えてみた

独り言です。


明日からの仕事始めを前に、ここ数年思っていることを書いてしまおうと思います。

私見ですので、あくまでも参考として。

私はあと20年くらいで年齢的にリタイアすることになります。



今20代の臨床工学技士や学生のみなさんは、40年くらいは臨床工学技士で給料を頂くことになります。そもそも、現行の医療保険制度では、これからの高齢化社会を支えきれないため、消費税等の引き上げによる補填や保険料の値上げ等が実施されるのではないかと予想しています。(一部ではすでに行われている)

若い臨床工学技士が医療業界で未来を期待できるのかな ・・・というのが、私が思っていることです。
あぁ~ そんなことを考えるなんて、オッサンになったな。

今の臨床工学技士の業務体系が心配な理由は大きく2つ
1.働く場所が無くなる
2.仕事が無くなる


1.働く場所が無くなる
・病院の減少
・医療機関の倒産

考えたことありますか?
 
 

 出典

厚生労働省
平成26年
医療施設(静態・動態
踏査・病院報告の概況

  http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/iryosd/14/dl/gaikyo.pdf

 上記PDF

 医療施設数の年次推移より








  入院施設を有していない無床一般診療所は増加傾向にありますが、病院は減少傾向になります。

また、近年では医療機関の倒産することもあります。



出典

帝国データバンク
医療機関・老人福祉事業者の倒産動向調査
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p160101.html

 上記PDF


左のグラフが医療機関の倒産件数です。
2015年が一番少なくなっています。詳しくは、帝国データバンクのPDFをご参照ください。
2016年の診療報改定後の様子が分からないこと。そして、医療機関の場合は倒産後のM&Aがあり得るからと書いてあります。
地域医療を担う医療機関が倒産すると、その影響は図りしれません。

私が現在勤務している地域でもM&Aの事例があります。



2.仕事が無くなる

・日本の人口減少による患者数の減少
・透析患者さんの減少
・他の職種による医療行為範囲の拡大

多くの臨床工学技士が従事している人工透析は今後患者数の減少が予想されています。

日本工学技士連盟理事長 簾(れん)さんのHPより

2015年11月14日「透析患者さんの推移とCEの推移」


透析患者さんの減少は、「人工透析」による医療機関の収入源が減少します。
経営難に陥る透析クリニックが出る可能性があります。

総合病院で臨床工学技士が必須と言われる状況は限られてきます。臨床工学技士がいることで、得られる診療報酬の項目は限られています。


看護師は特定行為に係る看護師の研修制度が始まっています。

人工呼吸療法では血液ガス測定を看護師が行い、設定変更、抜管まで行う・・・。
そう遠い未来ではなさそうです。


悲観的なデータばかりですみません。
簾さんのHPを見ると、臨床工学技士の資格保有者数は推定5万人ほど。
看護師は約108万人(出典:厚生労働省 2014年衛生行政報告例)

今年4月に臨床工学技士デビューをする方々は21歳から22歳でしょうか。
そんな皆さんが50歳になるころ、臨床工学技士の名は残っているでしょうか。
そのころ私は、年金受給者になっているのですが、もらえないだろうな( ノД`)シクシク…

今日のブログでは、具体的な対応策までは書けませんm(__)m

年末年始に私は1年・5年・10年と考えていました。
正直10年以上先は分からないのです(笑)

これから臨床工学技士を目指す若い世代が、30年後も活躍できるように微力ながら頑張りたいと思います。


この記事1本45分くらいかかりました。
文章考えて、資料探して、グラフを加工して、出典元まで書いて。
昨年末に某サイトが記事のねつ造で等で炎上しましたが。
自分で調べて書くのは、大変な労力です。





 




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