2016年1月6日水曜日

24時間NPPVの患者さん宅でバック・バルブマスク練習

医療ネタです。

年末にニュースででた人工呼吸器の電源コード断線により患者さんがお亡くなりになった件について、いろいろ考えていました。
記事のアドレスはこちら

http://mainichi.jp/articles/20151229/ddm/041/040/060000c (消えちゃうかな)



記事の一部を抜粋させて頂くと「訴状によると、男性は自宅で療養していた14年10月に人工呼吸器が作動しなくなり死亡した。通常の使い方だったのに電源コードが断線したとし、製品に欠陥があったと主張している。」
訴訟は「電源コードの断線は製品の欠陥に問題がある」ということなのかな。

同じ製品で過去1年間にコードの断線が17件あったと説明を受けたという。 


昨日 ちょうど同じシリーズを使用中の患者さん宅へ機械の点検とバック・バルブマスクの練習を兼ねて訪問してきました。
患者さんとご家族に年末の報道で上記内容のトラブルが発生して、患者さんがお亡くなりになったことも伝えました。誰もが情報を得られる時代なのです。隠しておく情報ではありません。

私が携わるケースで、人工呼吸器への依存度が高い場合には、リスク管理を徹底的に行います。電源喪失パターンや本体故障による機械停止。実際に患者さん宅で、本人・家族と一緒に練習を行います。(施設入居者中の方で呼吸依存度が高いケースについては、今後の課題です(^^;  )


今回は、実際に電源コードが断線、もしくは抜去した場合のアラーム表示。バッテリー駆動している場合の表示を見てもらい対応方法を説明しました。

とはいえ、これが初めてではありません。
こちらの患者さん宅では最低 年2回以上は電源喪失時の練習。同時に、バック・バルブマスクを用いての呼吸器停止時の練習を行っています。今回は、バック・バルブマスク練習のみでした。

呼吸器は高度で小型化しています。在宅へ持ち帰ることのできる機材はどんどん賢くなっていきます。それでも、人の介入は必須です。通常使用していても、何かしらのトラブルは発生します。それは、院内外でも同じです。在宅では専門のトレーニングを受けた医療従事者が不在であることが前提です。そのため、考えられるリスクは、確認と練習を繰り返すしかないと思っています。


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