2015年6月23日火曜日

患者さんの生活環境は「適当か」

医療ネタです。

患者さんの生活環境は「適当か」
・・・いい加減なテキトウではなく、要件を満たしている「適当」です(^^;

考えるきっかけを頂いた事例があります。
先日亡くなられた患者さん。病気の影響で、1週間単位で病状が悪化。日常生活を主に2階で過ごしていたことから、どのタイミングで1階に生活環境を移すか?いや、そのまま2階でいいのではないか?本人・家族の意見は?と生活環境が課題になっていました。

結論からすると、1階に移動することなく、普段生活されていた2階でお亡くなりになりました。本人からの話は聴けないままでしたが、ご家族からは「このまま看取れて良かった」との言葉を頂いたようです。

在宅チームの中で、この生活環境について話題になりました。私は、1階派でした(^^; そのままの生活の中でケアを進めて行く「2階派」もいました。
もちろん、決めるのは本人・家族なのですが。

今回の中で1階を押した理由は、将来在宅酸素療法や点滴をする可能性を考えると、本人が1階に降りられるうちに1階に変更した方が良いのでは?
私の場合、どうしても「停電対策」が頭の中にあるため、病気で亡くなるのではなく、停電で亡くなる・・・ということは、避けたいと考えいます。

今回、在宅チームは良い意味でそれぞれのスタッフの意見をディスカッションできました。答えは無いのですが、個々の想いを話してもらうことは大切だと感じました。

在宅チームは来年度に向けて、新しいステージにいます。当初は、今年の年末ぐらいに立っているあろうステージに、半年早く到達することができました。
しばらくは、このディスカッションの時間をカンファレンスとは別の時間帯で取りたいと思います。



2015年6月15日月曜日

「新呼吸療法テキスト」「睡眠障害診療ガイド」が届く

独り言です。

「捕らぬ狸の皮算用」
ボーナスさんが来る前に、既に自分に投資です!(^^)!

先日事務長から夏のボーナスに関して、説明がありました。そして、、、そのボーナス様が来る前に、既に一部を消費<(_ _)> こんな時は都合の良い言葉を思い出す。「自分に投資」

とは言え、読みたい本は沢山あるのです。読みたい本は、来月の妻の実家帰省時の楽しみにとっておこう。今回はこの2冊。
「新 呼吸療法テキスト」「睡眠障害診療ガイド」の2冊です。呼吸療法テキスト・・・これだけで¥9500円(税別)。今年改定になって、New呼吸療法テキストなんてなったら・・・怒ります。

今年当院から数名が呼吸療法認定士を受験します。で、聴かれた時に答えられないのは、恰好がつかないので(@_@)

睡眠障害ガイドについては、話せば長くなるのですが・・・先日、睡眠に関係する研究会に参加させて頂いた際に、あまりにも私の基礎知識が足りなく。つまり、共通言語を学ぶところから、スタートせねば、院内の検査技師とも踏み込んだ会話にならんだろう・・・と思った次第です。

で、「捕らぬ狸の皮算用」
ボーナスさんが来る前に、ボーナス様が来る前に、Amazonのお世話になりました。
今年のご褒美は、これにて終了。




2015年6月10日水曜日

訪問診療の月予定を組むのは至難の業

独り言です。

現在 当院の在宅チームは、猛烈な勢いで相談を頂いています。どこで当院の訪問診療を聞いたのか?直接ご家族からお問い合わせ頂くこともあります。(外来患者さんではない)
と、言うことで・・・看護師さん、理学療法士さん、理学療法士さん、そして・・・臨床工学技士を募集しています(^^)/

訪問診療の対象者が増えると何が起きるのか?少し真面目な話をすると、在宅医学総合管理料を算定させて頂くことから、単純に収入が増えます。一方で、在宅医学総合管理料の算定は、月2回以上の訪問診療、24時間対応や治療の計画書作成など、業務量も多いのは事実です。

私が現在手を焼いているのが、月の予定表。現在約60名以上の患者さんの訪問診療の予定を組むが大変なのです(^^;
今日は1日かけて7月分を組みなおしたのですが、、、夕方に施設から連絡があり、デイサービスの日程が変更なったとのこと。 この連絡で、今日の努力は無駄に終わったのか・・・

医師の学会参加等の場合は、こちらの都合で予定をずらします。一方施設入所者の場合には、デイサービスに行く予定があると原則予定を入れることができません。個人宅の場合には、訪問看護や訪問入浴の時間をさけて、予定を組みます。この条件をふまえて、月2~3回の訪問診療を組んで行きます。

今年4月からは在宅チームは、看護師2名、社会福祉士1名、理学療法士1名、医療事務1名、私の6名(医師は除く)で対応しています。4月・5月と看護師さんに予定表を組んでもらっていたのですが、今月は看護師が忙しく、私が担当しています。たぶん、、、しばらく私が予定を組むんだろうな・・・。

現在、近隣の新しい施設からの協力医療機関の要請も頂いていること、個人宅の新規相談がいくつかあること、、、これらを勘案すると、予定表を組むこと自体が「至難の業」になってきました。

ご興味のある方、snowman_77★hotmail.co.jp ★を@へ変更 
ご連絡ください(^^)/ 本気です



2015年6月8日月曜日

私見 SERVE-HF臨床試験

医療ネタです。

まず、私の立場を書きます。
・SERVE-HF臨床試験の中間報告を聞いて、感じたことを書きます
・現在ASVを使用中の患者さんが、もし当ブログを読まれている場合
 まずは、主治医にご確認下さい。
・私もASVの設定に携わっているので、ASVは肯定派です。
・でも、ASVはちょっと急激に出荷数が増えすぎたのではと感じています

で、今の時点で企業のHP

帝人在宅医療
http://medical.teijin-pharma.co.jp/notice/fcn28e0000001mzj.html

フクダ電子株式会社
http://www.fukuda.co.jp/medical/notice150605.pdf



以下 私見なので、あしからず・・・

2015年5月13日付でRESMED CorporateよりSERVE-HF臨床試験中間報告がありました。注意をしたいのは、これが「中間報告」であることです。

そもそも SERVE-HF臨床試験とは何か?RESMEDの発表資料をみると


・ 多国籍、多施設によるランダム化比較によるフェーズⅣ試験
・中枢性優位の睡眠時無呼吸を伴う慢性心不全(左室駆出率45%以下)
この患者さんに対してASVを使用した場合、死亡率および罹患率が低下するかどうかを評価するための臨床試験

ASVの設定は、初期設定でEEP/EPAP 5 PSmin 3 PSmax 10 。閉塞性イベントの場合は、EEP/EPAPを上気道の閉塞が解消する圧力に上昇させる。PSは主に変更させず、変更する場合は、注意深く考察した後に変更する。(詳しくは、スタディを参照)


中間報告を私なりに要約すると
・全体でみると死亡率や心不全悪化による入院といった主なエンドポイントでは、ASV治療群とASV治療を行わないコントロール群の間で統計的な有意差はみられなかった。
・ 心血管疾患による死亡リスクが増加してる「リスク対象」がみつかった
・リスク対象は、慢性心不全患者(NYHA Ⅱ-Ⅳ、LVEF≦45%)であり、かつ、中枢性優位な無呼吸症候群(AHI≧15、CAHI≧50%、CAI≧10)
・対処法として、リスク対象に該当する患者さんへのASVは「考慮」のうえ、導入の中断、継続を臨床上判断して下さい


まだ分からないことが多い(^^;

死亡率や心不全悪化による主要エンドポイントに有意差はないが、リスク対象者では、死亡率が増加することがあるということのか? 
そもそも、今回のプロトコールは、対象患者さんがLVEF45以下となっています。多国、多施設での患者さんの数がどの程度だったのか?
サブ解析で、軽症例では有意差が出たのか?(このスタディの場合、軽症例が無いのかもしれませんが)

LVEFが低い患者さんにASVの陽圧は、循環環流を抑制して、さらに心負荷をかけてしまうのでしょうか? 今回のプロトコルでは、初期設定ではそれほど高い圧力を加えているとは思えないのですが。

今後の報告を待ちたいと思います。







2015年6月6日土曜日

ASVはどうなる!?SERVE-HF治験

独り言です。

詳しくは、週末に書きます。なぜなら、、、今日は出勤日。これから、家事の一部をこなして、出勤します。しかも、午後から東京日帰り出張。

今年5月に発表のあったSERVE-HF治験。発表内容を知ったのは、最近ですが、ちょっと静観してました。今週各社一斉に発表を出しました。
まだ私は書面で見ていませんが(^^;

ASVは出た当時は、これは凄いと思ったのと同時に、出しっぱなしになっていないか?本当にASVが必要なのかが気になっていました。過去のブログを検索したら、少しだけ書いていた。
でも、その時はEFのことなんて気になっていなかった。

と言うことで、どうやら心不全の程度とLVEF(左室駆出率)で、重症な慢性心不全患者さんにASVを使用すると死亡率が増加した結果がでたようです。(実際には睡眠に関係する数値もリスク要因に書かれています)

詳しくは、週末に書きます。(たぶん)
気になる方は、ASVを取扱っている各メーカで検索をして下さい。



2015年6月1日月曜日

セミナーは運営側で参加すると見え方が変わってきます

独り言です。

先週末 呼吸療法に関係するセミナーがありました。呼吸療法認定士のポイントが取得できるセミナーで、年3~4回開催されています。

その昔、私は参加側でした。セミナーの内容や講師の先生の名前を見ては、参加不参加を考えていました。呼吸療法認定士の更新には5年で50点必要です。1日開催のセミナーに参加すると25点もらえることから、楽に点数も稼ぐことできます。

で、今は御縁があっての運営側(^^;
正会員は年会費を払って頂いて運営しています。そのため、正会員のセミナー参加費用は1セミナー500円という格安設定になっています。
セミナーの内容を決め、そのテーマに沿った講師を選出します。なるべく県内の第一線で活躍されている方を探します。それは、セミナーに参加頂いた方の達の横の繋がりを作りたいことも狙いです。

セミナー参加者の方には、アンケートを取っているので、セミナーに対する忌憚のない意見を書いて頂いています。が、アンケート内容をみて、凹むこともあります(泣)
凹む内容を見ては、そんなの書くなら、こっち(運営側)に来て下さい!!と思うのは、役員の中にもいるはず。

参加する側から、運営する側に来ると見え方も変わってきます。テーマの検討や講師の先生方との調整、セミナーの運営方法など。今まで知らなかったことばかりです。臨床業務とは直接関係ありませんが、何より役員間で情報交換ができることから、勉強になることばかり。

極めつけは、自分自身が勉強したいことをテーマとして推薦できること。もちろん、役員会の中で賛同をもらう必要がありますが。平成27年は秋のセミナーで終了。平成28年2月は、私も1コマ講師で担当予定です。このように、あっという間に半年先の予定が埋まっていきます。