2006年9月30日土曜日

病院機能評価の体験 その8 とにかく病院内を綺麗にしよう

この病院機能評価シリーズを書いていると・・・ 
楽しかったことや辛かったことが思い出されて・・・ ついつい涙が・・・
なんてことは、ないですけど。
結構 鮮明に覚えているものだと実感しました。

さて受審 1週間前をきると、できることの方が少なくなります。
 
なぜなら、気付くことが多すぎで 結果的に出来ることが少ないのです。
もう完ぺきです。いつでも来なさい!!なんて病院は少ないはずですよね。
 
直前になって、あれも無い これが無い と穴が見つかって、最終的には
優先順位を付けて対応することになります。

そんな中、優先順位1番に値するのは、院内の清掃です。
とにかく磨いてください。シンクタンクの水垢やトイレの黄ばみは禁忌です。
 
掃除は誰がやってもできます。
「はい貴方 明日はサーベイヤーをご案内して下さい。」なんて言われたら、
たぶん私だったら日本語の確認から始めなくてはなりません。

「トイレを綺麗して下さい」と言われれば、トイ○マジックリンを片手にゴム手袋をして、
院内のトイレに攻めに行くことができます。

みんなで一斉に掃除すると 結構綺麗になるものです。
普段は、ハウスキーパーさんがやってくれているところもあるでしょうが、
それでも綺麗になりますよ。

あとは、この綺麗さの持続ですが・・・。どちらかと言うと持続するほうが大変です。
ですから、掃除は直前に一斉に行ったほうがよいでしょう。

ベット柵に血液が付着しているなんで、ダメですよ。
特に透析室がある施設では、気を付けて下さいね。
なんでこんな所に血液が?って箇所に付着してますよ。
透析施設関係者は、懐中電灯を持ってベットの下に探検へ出かけてください。

病棟ME機器にも注意が必要です。
テープが沢山貼られている自動血圧計とか、輸液でベトベトしている輸液ポンプは、
管理していない証拠です。
 
これで、病院機能評価に関するシリーズ8発終了です。

少し、参考になりましたか?
 

次回は番外編を3発ほど書きます。

2006年9月28日木曜日

夜の続き・・・

昨夜23時に患者様のご家族から電話があり、
訪問することにしました。

患者様はNPPVを使用していて、圧力が高く胸部痛があるとのこと。
えっ 胸部痛?
と、よく聴くと 20時にうちのBossが一度往診しているとのこと。
��??

で、事態を要約すると。
どうやら介護の際に胸部をぶつけてしまった?
で、今は湿布で大丈夫だったが、NPPVを使い始めたら
胸部痛があるとのこと。
と、いうことで圧力を下げてもらえれば・・・とのこと。

行きますよ~~~


Bossの携帯電話へ連絡し状況の報告。
車で急いでいるときこそ、安全運転!!

で、早速 NPPVのIPAP圧の調整を開始・・・

そもそも、今回の胸部痛はNPPVを使用した事で胸郭が動き、
胸郭が動くことで痛みが出ているようです。肋間痛ってやつですか。

んじゃ~ IPAP圧を少し下げてみますか~
患者様が座位で
「マスクにかかる圧力を少し下げますね。痛みがなくなったら教えてください。」
少し下げたところで、患者様からOKサインが。

換気量はOk。
よし~ OK~。では、ベットで横になってみますか。
「ベットに横になってみましょう」

ベットに横になると・・・
眉間にしわを寄せています。痛みあり!!
「もう少し圧を下げますね。」
圧を下げていくと、OKサインでました。

当初の予定値よりIPAP値を下げたなぁ~

で、様子を見ようかと思ったときに
患者様より、呼吸苦の訴えが・・・

???
そうか、胸部痛が和らぐIPAP圧では、呼吸筋補助にならなくて
呼吸疲労を招いている・・・。


さて、まいった・・・。どうする。

胸郭が動かないようにタオル等で固定するか・・・
まずは、Bossと作戦会議だな~。
Bossへ連絡する。
作戦会議をした結果・・・
ちょっと今晩は、痛み止めも併用しようとのことになりました。

0:00を少しまわる頃 Boss到着。

胸郭部分はタオルを使用して固定。
痛み止めを使用しました。
患者様もウトウトしてきたことを確認して・・・退室です。

で、帰ってきたら1時。

もちろん、今日私だけ 訪問してきました。
昨日よりは、痛みが引いたそうです。

でも、油断は禁物!!
退室する際に、
「いつでも電話下さいね。」と話をしてきました。


病院のナースコールのように直ぐに駆けつけることはできません。
でも、24時間いつでも対応できることで ご自宅で安心して
療養生活を送ることが出来ればと思います。





2006年9月27日水曜日

夜間訪問

��3時に 患者様のご家族から電話があり・・・
ちょこっと、訪問しに出撃。

で、今 帰宅です。
あっ 1時です。 よい子のみんなは寝ている時間。

詳細は明日書きます。
おやすみなさいzzz

病院機能評価の体験 その7 マニュアルだけでは不合格!?

マニュアル作成の大山を越えたら一安心・・・ なんてことは、ありません。
以前少しふれましたが、マニュアルあることが当然と言うのが最近の見解です。

昨今のニュースで話題になっている事故関係は、マニュアルはあるが
そのマニュアルに従った手順が遵守されていないために発生している事故も
あると思われます。

病院機能評価の受審を体験して思ったことはもはやマニュアルはあって当然であり、
・内容が適切か
・スタッフ周知がされているか
・マニュアルの更新方法
・マニュアルから実際の業務へどう結びついているか・・・
・マニュアルが読まれているか 

綺麗なマニュアルはダメですよ。誰も読んでいない証拠ですからね。
手垢をつけるくらいに汚して下さい。
大事なところは、アンダーラインでも蛍光ペンでも入れてください。

「私達は マニュアルを読んでます!!」を主張してくださいね。
��主張だけでなく、マニュアルを遵守して下さいね。)

マニュアルに関しては、実務との関係が重視されている気がします。
実際にサーベイヤーの視点はそうだと思いますが・・・。

大量のコピーを作成し、マニュアルが完成したからと言って燃え尽きないで
下さいね。

余談ですが・・・
私はマニュアル関係の統括を行っていたので、2万枚のコピーが終了し
全部署にマニュアル配布が終了したとき、人知れず部屋の片隅で缶コーヒーを
飲みながら燃え尽きていました・・・。

肩の荷が降りたー あとは、みんな任せたぞ~~~ ガクっ

そんな所に看護部長がやってきて
「○○君!! 安全に関するマニュアルで、
○○の項目が入っていないんだけど。どうする?」
 
なぁ~にぃぃぃぃぃ~~~。どこで見落したんだぁ~~~
いや待て、○○の項目だけならば、目次修正の一部と項目の追加だけで済む。
マニュアル番号は、あとでマスター側のみ修正をかければ・・・ 
 
「入っていない項目のみ追加で、差し入れですね。そのくらいなら、
全然手間はかからないです。」
 
あっ ついつい手間かからないですって言ってしまった~。
あっ でも手間なのは、オレだけか・・・ それなら、まだいいや。
職員集合をかけて、総差し替えなんてやったら、絶対にブーイングになるしね。

今思い出しても 冷や汗が出る・・・。

こんな記憶は 頭の片隅に眠らせておきたいものです。
 
是非 みなさんは こんなことにならないように、マニュアル作成して下さい。

2006年9月26日火曜日

よもやま話

医療とは関係ありません。あしからず。

秋の花粉が飛んできて、アレルギー性鼻炎の私には
つらい季節となりました。
あまりに鼻がムズムズするので、ティッシュを鼻につめて仕事を
したい気分です。
��「気分」だけで、実際にはやっていませんから・・・)

今日は 定期往診日でした。
秋晴れの中、それぞれの患者様宅を往診で伺いました。

往診の段取りとしては、午前中の早い時間帯にそれぞれの自宅へ
電話を入れます。
体調の様子とか薬の残量に関する話をご家族と行い、
午後から先生と一緒に往診に出かけます。

往診での診察時間は、1件あたり30分から45分程度です。
移動時間もありますから、タイムテーブル作成は気を使う作業です。

で、帰ってきて先生がカルテへの入力を行います。
私は私で、データベースを作っているのでデータ入力します。

特に在宅でのトラブル事例は、詳細をデータベース化しています。
いつか、陽の目をみる日がくるかなぁ~。




病院機能評価の体験 その6 マニュアルは全部署へ!?

せっせと作ったマニュアルですが自部署だけではなく、
他部署にも配布する必要があるものがあります。

技士さんが作成したマニュアル系では、部署連携関連や機器操作に
関する内容であれば他部署にも配布する必要があります。

めんどうですよね。

配布するということは、更新が発生した際には差し替えをする必要が出てきます。

大変ですよね。

私が受審した病院では、出来ませんでしたが・・・ 
是非 院内LANをご使用下さい。
こんな時こそ、科学の力を借りようではないですか。

ただし、災害関連・緊急時関連のマニュアルは 紙媒体での全部署配置がいいかと
思います。
科学の力は自然災害には弱いのです。

具体的には、院内LAN上にマニュアルを集積します。
ネットワークに詳しい人がいれば、院内のスタッフ向けホームページと
連動させるのもいいのではないでしょうか?

あっ ちなみに私がいた病院では、マニュアルのコピー代だけで20万円かかりました!!
全部署配布2万枚の印刷。
その病院では、コピー機をレンタルしていたため、1枚10円だったのです。
 
すごくないですか? コピー代だけで20万円!!
 
これには裏話があります。

実は、病院機能評価にあたり予算枠が非常に少なかったのです。
と、書くよりは「皆無に等しかった」と書くほうがリアルかも知れません。

その為、職員がアイディアを持ち寄り 院内の掲示板や案内標識等は手作りです。
そこらじゅうに手作り作品が・・・。
 
コピー代金20万円なんて話をストレートに出したら、何て言われるかわかりません。
診療会議にだすのは危険と判断しました。
診療会議には「お財布」を握っている人がいるからです。
 
全部署コピーの計画は、機能評価委員会の会議で話をしました。
「どのくらいコピーするの?」 
「全部署に必要最低限のマニュアルを配布すると、2万枚のコピーになります。」

コピー機がレンタルで1枚10円の話をしっている職員は、少なかったため
この言い回しで抜けました。うっふ

で、もう一つ問題が・・・ それは、2万枚コピーするのに必要な時間です。
院内には2台の複合プリンターがありました。
が、少しでもコピー機は多い方がいいのでは・・・

結局業者さんからもう1台借りて、計3台の高速複合プリンターでコピーしました。

午後1時から開始して終わったのが、午後9時すぎだったかな?

あぁ~ あのときの差し入れで頂いたパンとおにぎりは最高でした。

こんな話を書くと・・・ うちはどうしましょう?なんて病院もでてくるかもしれませんね。
マニュアルの配布はできる限り、院内LANの使用をお勧めします。

余談ですが、確かマニュアルに関する記載では「全部署に必ずあること」とは
無かったはずです。 

よって、何らかの方法(院内LANなど)を使用して 
マニュアルを配布しないことも可能と考えれます。
現にマニュアルを全て電子化している病院もありますし。
 
しかし、私が受審した病院では、院内LANはあったのですが、
システム構築まで至れず。
また、マニュアルそのものが新人教育や伝達に使用されている経緯から
紙媒体での配布が適切と判断したと思いました。

紙媒体は紙媒体でメリットがあるのです、そのままマニュアルそのものに
ボールペンでも何でも書き込みが可能な点です。
次回のマニュアル改訂時に役に立ちます。




2006年9月24日日曜日

フグ三昧・・・

医療とは全く関係ありません。あしからず。

久しぶりの休日!! 
今日は、海釣りへ行きました。

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ターゲットは、豆アジです。
スーパーでは、数十匹入って数百円・・・。
お店で買えばいいじゃんと言われれば、それまでです。

早朝から早起きして出かけたのに・・・。
釣れる魚は、フグばかり・・・。
本命の豆アジは、フグ20匹釣ってやっと1匹。

釣具やのおじさんや、周りのお客さんの話を総合すると
最盛期は先週末だったようです。

で、私たちは・・・ 夫婦で12匹。

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また来年ですな~。




病院機能評価の体験 その5 マニュアル作成の実態は?

そんなこんなで、全部部署が一斉にマニュアル作成に入るわけです。
系列病院が既に病院機能評価に合格している場合は、マニュアルの雛形だけを
頂いて訂正をしていく作業の方が早いです。
 
ただし、この方法をとると・・・ 一般スタッフがマニュアル使用法や
内容熟知にいたらず、どこかでシッペ返しをもらう可能性がります。ご注意下さい。

やはり、可能な限り自分の施設で作成することが いいのでは・・・ 。
こんなことを書くと理想論と思われそうですが。

実際には、マニュアルのタイトルだけでももらってくると作業スピードは
倍増するはずです。

んで MEさんはどうするかって・・・。
それは、あれですよ。あれ・・・。
学生時代の同級生や先輩・転職前の職場等 使える人脈をフルに活用して
マニュアルを集めてください。
と、いっても多くのメジャーな機器は教科書等にマニュアルがあります。
臨床工学技士が作成するマニュアルは大きく分けて3通り。

��.機器操作に関するマニュアル
��.機器保守点検に関するマニュアル
��.マニュアル以外の書類 職務基準・年間事業計画書などなど
病院機能評価の体験 その3 臨床工学技士が関係すること」を参照してください。

どうですか、考えるだけ 気分が悪くなりませんか・・・。
私は自分が作成するマニュアル数をカウントしたら30個を超えたため、
途中でカウントを止めました。
 
カウントする際は、冷や汗がでるかもしれないので、
お水とタオルをご用意下さいませ。
 

2006年9月23日土曜日

久々の休日

医療とは関係ありません。あしからず。

明日は 久々の休日!! しか~も 二連休!!
お仕事の人には、すみません。

先週は結婚式だったので・・・
その前は 何やってたっけな・・・

明日は~ 海釣り!! 海釣り!!!
食料調達です。

はっ 明日に備えて 寝なければzzz
釣果は、明日報告します。
どうしよう、ボウズ(0匹ってこと)だったら・・・・・。


今日のミッション 「散歩」 

今朝は4時頃に目が覚めました。まだ周囲は暗く、そしてちょっと寒かったです。
今日のミッションは、人工呼吸器を使用して在宅療養している患者様の散歩です。

真夏は、気温が高く 室外での体調管理が難しいので控えていました。
最近は天候も落ち着き、散歩するにはちょうどよい気候です。

で、2週間前ぐらいから訪問看護ステーションと連絡を取って
日程調整をしていました。
いきなり本日「散歩」というわけには行きません。

人工呼吸器を車椅子にうまく乗せ、室外へ出るには
それなりの人数が必要です。で、日程調整していました。

その関係でしょうか、今日は 自然と早く目が覚めました。
で、二度寝を堪能してしまいましたzzz


人工呼吸器を使用したままの散歩では、改めて準備するものはありません。
在宅療養になった時点で、ほとんど準備済みなはずです。

・車椅子(人工呼吸器搭載可能なもの)
・吸引機
・パルスオキシメータ
・バック・バルブ・マスク(商品名 : アンビューバックなど・・・)


補足
今回の散歩は、あくまでも自宅周辺の短時間の外出(散歩)について
記載しています。
旅行等の長距離の際は、準備項目も変わってきます。
詳しくは、主治医等にご相談下さい。

今回の散歩は、ご本人の希望で 近所の川の周辺を散策しました。
時間にして約45分間。
途中でパスルオキシメータで酸素飽和度を確認しながら・・・。

車椅子から見る景色は、きっと今までと違うはず。
私も少ししゃがんで、周囲の景色を見渡しました。

画像


画像


普段見慣れた 近所の風景は 車椅子から見ると少し違う感じが
したのではないでしょうか。

このような感じで、少しでも患者様のQOL向上ができればと思っています。


余談・・・
現在の保険点数制度では、臨床工学技士が訪問しても点数にはなりません。
点数のことだけ考えれば、赤字となります。
本年4月の改定により、病院から在宅療養へ移る患者様は増えるはずです。
それだけ、自宅で使用するME機器も増えるということではないでしょうか。

やはり、在宅のME機器も管理が必要だと思います。
が、今時点の様子を見ていると 簡単には手は出せなそうです。
この辺の話は、また後日・・・





病院機能評価の体験 その4 マニュアル作成 ポイントは統一性

もっとも多くの時間を費やすと思われがちなのがマニュアル作成ですが・・・
「マニュアルが必要」である時期は既に終わっています。
いまは「マニュアルは当然」なのです。

むしろマニュアルに沿って、手順が行われているか? 記録は?
マニュアルの更新はいつ誰がどのように行い、周知徹底を図っているのかが
焦点になります。

と、いっても うちのME室マニュアルなんてありません っていう所も多いはず。
現に、私が所属していた透析室のマニュアルは・・・ ハッ 恥ずかしくて書けない・・・
でも、私が作ったモノじゃないから いいか~。
 
タイトルがあり、項目が箇条書きで書かれた薄っぺらいA4用紙が複数あるだけでした。 
あるものは、コピーのしすぎで文字が薄くなり (原版はどうした?原版は!!)
あるものは、四隅の一部か切れて破損している (メモ用紙にしたのか?)
あるものは、どうみても黄ばんでいる     (誰だ?マニュアルを日光浴させたのは?)

これでもまだ、院内のスタッフが 
これは「マニュアルです!!」と思っている所がすでにおかしい!!
 
「病院機能評価」マラソン スタート地点に立つ前に
「準備運動とはなんぞや」の説明からしなくてはならない・・・。

この場合は『マニュアルとはなんぞや』の説明が必要です。

そもそも「マニュアル」とは、辞典「大辞林」で引くと。
手引き書。取扱(操作)説明書。手順書。
と、あるわけです。
 
誰がやっても、同じように出来るためのマニュアルですから、
誰が読んでも同じように読めることが必要です。

ある部署はA4用紙を横にして、ある部署はB5用紙を縦で使っています。
なんて ことは、ダメです。

マニュアルには表紙をつけて、目次が必要です。
それと可能であれば、いつ誰が作成したのかが入ればさらに良いでしょう。
いまいちイメージできない人は、自宅で家電用の取扱い説明書を見てみましょう。
参考になるはず。

それと余談ですが、マニュアルがある程度統一されたフォーマットで出来ていると、
サーベイヤーが見やすいのです。
と、いうことで 少しぐらい内容が抜けていても 
綺麗さで補える面も多少あるはずです。

明日はマニュアル作成の実態について・・・を予定。

2006年9月22日金曜日

病院機能評価の体験 その3 臨床工学技士が関係すること

このタイトルを見て、「おぉ~ 参考になる!」と思った人はいるのかな?
実はこのblog学生さんが多く読んでいて、
現場の臨床工学技士は読んでいないかも・・・なんてね。

学生さん、あと数年後に君達も就職した病院で「病院機能評価」に当たるでしょう。
泣くよ・・・・きっと。

今日書く内容は、管理職をしている看護師さんに読んでもらうのも 
いいのかもしれません。
「その内容は、技士さんでいいの? うちって技士さんいるよね。」
 
こんな感じで、技士の業務拡張になることもいいのかもしれません。
ただし、その技士が指定された業務を受けるかどうかはわかりませんが・・・。
 
特に大きな総合病院では、今日記載する内容は不向きかも知れませんのであしからず。

前置きが長くなりました。

病院機能評価を受けるにあたり『自己評価調査表』の記載は行いましたか?
まだ知らない方、また 病院機能評価って何?って方は下記のホームーページから
参照して下さい。

日本医療機能評価機構
http://jcqhc.or.jp/html/index.htm

自己評価調査表
「病院機能評価について」-「評価体系(ver5.0)の評価項目について」
で、それぞれの区分を参照してください。
多くの方が「一般」になるはずです。

病院機能評価を受けない病院、知らない方、
また診療所(区分上 病院機能評価はない)の技士さんは
『自己評価調査表』見るだけでも勉強になるかも・・・。

とにもかくにも、この自己評価調査表をやらないと話は進みません。
��~5、NAの計6段の評価です。NAは該当しない場合に記載します。
一般的に採点項目中に2があると機能評価は合格しないと言われています。
 
臨床工学技士に関係する項目は、

��.4.3組織内の情報伝達が円滑に行われている
 ・技士には関係なさそうだが、実は 医療機器に関係する情報は
  どのように院内に提供しているか?とか聞かれます。

��.4.1安全確保のための組織体制が確立している
 ・医療機器に関係する安全確保の文章はMEです。
 
��.4.2安全確保のための活動が行われている
 ・医療機器に関係する安全確保の活動はMEです。

 第4領域では、文章のあちこちに
「必要な機器・設備が配置され、安全に配慮されている」
 が、出てきます。そんな箇所は、MEです。

��.9.1手術・麻酔部門の体制が確立している。
・医療機器の管理はMEです。
文章中にも「臨床工学技士の関与が望ましい

��.10 中央滅菌材料部門  
          
��.11 集中治療室
 ・医療機器の管理はMEです。

��.8 病棟での環境と薬剤・機器の管理

��.3.2外来・病棟で使用する医療機器の管理体制が確立している
 ・「実施者は看護師、事務など職種は問わないが、臨床工学技士の配置が望ましい」
  院内に技士がいたとしても、管理体制をしていない場合は、
  サーベイヤーから「なんで臨床工学技士がいるのに医療機器は管理していないの?」
  といった話がでるかも。
  管理を外部委託している場所は、依託理由を示すことが必要かな?
               (6.5に業務委託)
 
ちょっと関係する 
��.4.1病院は組織規定に基づいて運営されている
 ・この中では、組織図に関係するところに注目です。
・あっ 職務規定は必要です。

��.4.2組織運営が計画的になされている
 ・ME課をもっているところは、年間計画が必要
 
��.7.2院外の教育・研修の機会が活用されている
 ・出張規定、参加報告書等が必要です。

��.6 病院感染管理
・医療機器に関係する感染管理はMEも関係します。
       
��.1.3職員の人事考課が適切に行われている
・人事考課していますか?

��.2.2予算管理が適切に行われている

��.3.1施設・設備の管理体制が確立している
・医療ガス関係はMEでは?
 
��.6病院の危機管理への適切な対応


どうですか? 
私が受審した時から少し時間が経過しているので、多少記載落ちをしたかも
しれませんが・・・。

始めてこの項目を自己採点した時は・・・ あまりに点数が低くて・・・ 
フリーズしました。
漫画に出てくる 通知表のように 「1」と「2」が多く含まれていました。

でも、逆に改善点が見つかるというのはいいことです。
本当に改善できるのか?って思ってしまうと終わってしまいます。

さっそく、明日から取り組みましょう。
って、他人事のように書いてすみません。

明日はマニュアル作成に関して記載する予定です。

2006年9月21日木曜日

盛岡遠征 その2

医療とは関係ありません。あしからず。
その1の続きです。 
 
○ウコンの力
 同級生8人で話をしていると、東京在住のA君が突然。
 「あっ ウコンの力飲まなきゃ」といいました。

 えっ なんですか? それ?
 なにやらその「ウコンの力」を飲むと 翌日二日酔いになりにくいらしい。
 他の同級生も飲んだ経験があるらしい。

 これは、私も挑戦しなければ・・・
 妻がボソッと
 「たぶん 飲んでも 二日酔いになるんじゃない?」って・・・。
 頼むぞ ウコン!! 


○受付
 私達は、夫婦で受付を頼まれました。
 で、受付をしていると・・・ 私の携帯電話が鳴りました・・・。
 
 「えっ なんだ? あっ 患者様からだ・・・」
 「えっ 何かあったの?」
 「って、どうしよう? 取り合えず。受付交代してもらわなければ・・・」

 ヘルプビームを同級生に向けると一人が素早く反応。
 「えっ マジで」
 「うん。マジで。ちょっと電話かけてくるから。よろしくです。」

で、隅の方で電話をしました。
幸い、病態に関係することではなく、ちょっとした相談ごとでした。
内容からして、訪問看護ステーションにも連絡を取った方がよいと判断し
ステーションの管理者へ連絡を入れました。

で、受付に戻ってきてみると
 「あの~ 受付の集合写真 撮られちゃったよ」
 「えっ 何?」
 「だから~ カメラ屋が来て、写真とりま~すって撮られちゃった」
 「えっ 別にいいよ。」
 「良くないよ。」

こんなちょっとしたエピソードもありました。
出来上がった写真を結婚した本人達が見て、なんで受付?と思ったら 
上述した理由があります。


○結婚式
 一言で書けば、「とても良い結婚式でした。」
 ちょっと詳細を書くと、異様な盛り上がりをしていたのは、
 私達同級生の席だったと思います。
 ビデオに撮影してあるので、お楽しみに・・・。


○盛岡といえば?
 2次会会場で 盛岡在住の人と沢山話をしました。
 もともと、仙台の学校へ在籍していた私は、東北なまりもOKです。
 妻は秋田の出身なので、東北なまりOkです。
 (もっとも、若い人たちばかりなので、それほど「なまり」はないのですが)

 で、盛岡といえば・・・ 
 冷麺やじゃじゃ麺 麺ネタ?が多いのかな?
 で、是非 体験わんこそばをやってみるべしとの勧めを受けました。
 
 なにやら盛岡市民は小学生の時に学校で「わんこそば」大会があると言われました。
 すげぇ~ 盛岡市民は、みんなわんこそばの達人だ!! と思っていたところ、

 となりの人から、それは「うそ」です。といわれました・・・


 それと、二日酔いの時にわんこそばに挑戦するのは無謀とのアドバイスを受けたので
 今回の盛岡遠征ではあきらめます。
 だって、間違いなく 明日は二日酔いのはずだから。


○二日酔い
  残念ながら、私は3次会まで到達することができませんでした。
  2次会で体力が尽きました。

  翌朝は、ちょっと頭が痛い。が、いつもほどではない・・・
 と、言うことは ウコンの力が効いているのか?
 おぉ~ ウコン様 これからもお世話になります。


○お土産は?
 盛岡市 在住の人にお土産の選択を質問すると・・・ 
 かもめの卵 やら、冷麺やら わんこそばやら・・・
 
 結局、私はかもめの卵 秋限定バージョンを購入

画像


 こうして、2日間の盛岡遠征計画は終了しました。
 
 いやぁ~ 同級生はいいですな~。

次は11月に会えることを楽しみにしています。

最近の在宅医療

ちょっと初心に帰って過去のblogを見ていると、
最近 在宅のことをあまり書いていないではなですか。

それどころか、最近は妻の職場ネタばかり・・・ 

まるで愚痴を書いているかのようです。
いか~ん!! 在宅療養関係を読みたい人がいるかも・・・

最近の在宅医療について少し書きます。

��月の保険点数改訂で「在宅療養支援診療所」という点数ができました。
当院は、この在宅療養支援診療所の申請許可を取ってあります。

約6ヶ月経過した今日の状態を、客観的に分析してみたいと思います。
Blog上に具体的数値を出すことはできません。ご了承下さい。

・在宅療養支援診療所の数
 4月の保険点数改訂時に相当数の診療所が「在宅療養支援診療所」届出の
検討をしたはずです。
 しかし、実際には申請のハードルが高く 申請数は多くないのではないかと
思っています。
 一番高いハードルは24時間体制であることです。
 医師一人の診療所では、この24時間体制をクリアすることが難題です。

 
・当院における患者数の変化
 4月からの様子を見ている限りでは、少し右肩上がりとでも書くべきでしょうか。
 実際の数値を書き込むことはできませんので、ご了承下さい。
 確かに、増えてはいます。しかし、それは、純粋な在宅医療ではなく。
 老人介護施設(マンションタイプ等)への在宅往診件数が増えている気がします。

 療養ベット数の削減に伴い、病院からは医療必要度の低い方が退院させられる
ケースが増えてきていると聞きます。
 そういった方々が、老人介護施設に入所するケースが増えてきているのは
本当のようです。
 
 高齢化社会と核家族化の中で、在宅医療環境を整えることができる家庭は
そう多くはないのかもしれません。
 在宅医療を行うためには、家族の協力なしではできません。
 しかし、その家族が高齢者の場合 すぐに在宅医療はできないのです。

・在宅医療の問題点
 一番の問題点は、患者情報の共有です。
 在宅医療におけるチーム医療はには基幹病院(又は支援病院)・
 在宅療養支援診療所・訪問看護ステーション・訪問ヘルパー・
 ソーシャルワーカー等が関与してきます。

 補足説明 それぞれの役割を簡単に記載します。
 
 基幹病院(支援病院) : 体調不良の際の緊急入院先となったり、
                  レスパイト入院の際のベット確保
 在宅療養支援診療所 : 定期往診を行い処方箋や指示書を作成します。
 訪問看護ステーション : 医師の指示書に従い、訪問し患者様を看護します。
                 (↑言葉足らずですみません)
 訪問ヘルパー  : 食事の介助や身の回りのお世話をします。
 ソーシャルワーカー: 他施設・他職種との連絡や各種申請書類を取り扱います。

 
 他には在宅リハビリ・入浴サービス・ボランティア・医療機器業者などなど・・・。
 難病の場合は、各市町村の保健師さんがチーム医療に加わります。

 このように多くの職種が在宅医療には関係しています。
 どのように、患者情報の共有・問題点の抽出と改善を行うことができるか・・・。
 当院の場合は「電子カルテ」紙媒体で使用し、患者様宅へ置くことで 
 この問題点の打破を計っています。
 この「患者情報共有に関する問題点」は、後日 改めてBlogに記載します。

・今後の課題
 厚生労働省が、方向性を出し 現に「在宅医療」を推進する以上は
 在宅をキーワードにした業務は増加していくと思われます。


半年経過して感じることは、基幹病院からの在宅医療への過程が不十分なのかと
感じています。
当院だけではなく、在宅支援診療所はまだキャパシティーがあるはずです。
しかし、病院からの患者紹介数が少ない。
 
「知らないから、紹介できないのではないか?」
当院も地域の基幹病院に対して「在宅支援診療所」としての機能を
アピールしていく必要があると思っています。


一部言葉足らずのところもありますが、
��ヶ月が経過し 当院での在宅医療は始まったばかりと感じています。
 


病院機能評価の体験 その2 相手を知ることから始める

「相手」って「機能評価機構」が敵ではないのですが・・・。
病院全体として、勉強会は必須となります。

とくに臨床に出ているスタッフには、病院機能評価とはなんぞや・・・と言った基本的な
内容から説明し、理解してもらう必要があります。

なぜなら、業務マニュアル・職務基準等は臨床系の記載の方が面倒だからです。
一般業務をこなしながらのマニュアル作成は、スタッフに対しての仕事量増加に
つながります。

スタッフ全員が納得して、機能評価合格を目指すためには、『相手を知ること』と大切です。

日本医療機能評価機構
http://jcqhc.or.jp/html/index.htm

まだホームページを見たことのない人は是非どうぞ。
機能評価に合格した病院は、その名称が記載されています。
��病院が記載の許可を出していればですが・・)
みなさんの近隣の病院・・・ 実は既に合格してるかも・・・。
 
うちの病院は、○○病院より質の高い医療をやってるよねぇ~
仲間内で話をしていても、○○病院が機能評価を合格していれば
○○病院の方が世間体的には上なのでっす。
 
えぇ~ あそこの病院 機能評価に合格してる~~~!!なんてね。

明日は、技士が関係する項目に関して書きます。

2006年9月20日水曜日

病院機能評価の体験 その1


病院機能評価 合格!! これは、どんな影響を与えるのでしょうか?
受審病院が増えてきた昨今、病院機能評価を体験した臨床工学技士さんも多いはず。
そろそろ、受けます。とか、審査結果まちです・・・とか・・・。

実際に合格すると、自然にガッツポーズが出てきます。
そして、お酒が普段の20倍ぐらい美味しく飲むことができます。
一緒に頑張った人たちとより一層 仲間意識が強くなります。

そして、最後に5年先の更新が恐ろしくなります・・・。
 
私自身が病院機能評価Ver5 を体験でき、無事?に合格することができました。
貴重な経験をさせてもらったと思っています。
 

で、何かみなさんの参考になることがあればと思って書きます。
(ちなみに今は診療所に転職してしまったので、
ここに記載する病院とは直接の関係はございません。)


病院機能評価受審いったい何をすればいいんだ~と思っている技士のみなさんの
参考になれば、幸いでっす。
 
ちなみに病院機能評価は、そのベット数からも審査区分が変わってきますので、
これから記載する内容が全ての病院で当てはまるとは限りません。あしからず。
私が受けた区分は、区分2です。

さっそく
��SOを体験した後に転職して、たまたま入職した病院が新たに病院機能評価を
受審することになりました。

正直言って 受審の話が出たときは・・・
えっ マジですか・・・。 
 
��SOを改訂審査の際のマニュアル改訂地獄を思い出すと、ゾッとしました。
転職した私は透析室に所属しており、透析室にはマニュアル自体はありましたが、
とても審査に望むような文体ではなかったのです。(内容も・・・ダメでした。)
 
そんなことは、どこ吹く風・・・ 病院長は張り切っていました。
が~ん、この人(院長はヤル気満々や~ 誰か止めてくれ~)
病院長に統括は無理・・・ だって、うっ ここには書けない。

なんだよぉ~ 全然 病院機能評価の参考の「さ」の字にもならねぇ~よっ て思った方・・・
すいません。書いているうちに思い出して、懐かしくて脱線してしまいました。
明日からちょっと、踏み込で書きますね。

明日は盛岡遠征その2も書きます。
書いていて段々 眠くなりました。

今晩は、妻の所の「停電時医療機器対応手順」を作成してました・・・。

盛岡遠征 その1

今回は医療とは関係ありません。あしからず。
しかも、今回の結婚式に参加した人にしかわからない内容があります。
すみません。

��7~18日と夫婦で結婚式にお呼ばれして岩手県 盛岡市へ行きました。
ちょっと内容をまとめて書きます。

○新幹線
 盛岡へは、東北新幹線「はやて」で行きました。
 この「はやて」は全席指定です。

 早朝から移動をしていたので、新幹線の中ではウトウトしていました。
 しかし、通路を挟んだ向こう側に座っている4人組の会話が気になります。
 その4人の女性グループは、その身なりからトレッキングに向かうようです。

 ウトウト  蛇の話をしているようです。
 「ここ最近は、気温が下がったから 蛇はそんなに出ないんじゃない」
 「そうね、蛇は ヘンタイ動物よね。」

 あっ それダウト それは「ヘンタイ」ではなく、「変温」です。


 ウトウト テレビの話をしているようです。
 「ちびまるこちゃんを書いている作者がね、もうひとつ漫画を書いているのよ。」
 「え~ そうなの 何ていう漫画なの?」
 「コチコチ」
 
 あっ それダウト 「コジコジ」です。

 なかなか熟睡できませんでした。

○盛岡駅周辺
 台風の影響で、すっきりしない天気でした。
 初めてきた盛岡駅・・・ わくわくしました。が、散策する時間もなく。
 同級生と駅前のタリーズコーヒーで、お茶タイムでした。

○余興の練習
 結婚式では、専門学校チームで余興依頼がありました。
 さだまさしの「関白宣言」を歌うことになっていました。

 で、本番を前に練習です。盛岡駅前のカラオケでマイクなしで練習。

って、ここまで書いて「その1」は終了です。

2006年9月17日日曜日

エンジニアとのセッション

地域のALS(筋萎縮性側索硬化症)の総会に参加したときに、
訪問看護ステーションの管理者の方からある人を紹介してもらいました。
ある人とは、義肢やスイッチを開発しているエンジニアの人です。

このエンジニアの人は、スイッチ関係にとても知識があり、
話をしていてとても勉強になりました。
 
「ALSの方の場合、運動麻痺が進むと自分で寝返りや
体動ができなくなり潰瘍や褥瘡の原因となりますよね。
また、最近寝たきりの高齢者の方でも自分で寝返りができないために褥瘡を
つくる要因にもなっているってききました。
圧力を検地して、一定圧力が一定時間発生すると 自動的に傾きを
変えるとか除圧することは可能ですか?」
 
「技術的には十分に可能です。が、私達は そのようなベットは
 創らないと思います。その傾きや除圧は患者さんの意思ではないからです。」

その時、ハッと思いました。

私が思っていたことは、機械側からだけ見た視点であり患者様側から見た
視点ではないからです。
 
もし、自分がベットに横になっていて寝返りをうつのは、自分の意思であり
突然ベットが寝返りの動作を開始したら、本人は不愉快なはずです。
 
「今 当社は、患者さんが寝返りや体動したいと思うときに 
 どのようなサインがでるかを模索しています。
 それは、心電図だったり・発汗だったりするのかもしれません。
 運動麻痺がある方でも、体のどこか一部を動かすことが出来れば、
 スイッチ等により自分の意思で寝返りのタイミングをはかることができるのです。」

完敗でした。
自分には機械側の視点しかありませんでした・・・。
 
とても勉強になりました。
 
今度 訪問看護ステーションで勉強会をやっていただけると言う事なので、
聴きに行きますよ~。

2006年9月16日土曜日

今回は医療とは関係ありません。あしからず。

今日の夕方遅くに、患者様の奥様が来院されました。
患者様 ご本人は、数ヶ月前に在宅療養にて亡くなられています。

時間が経過して、少し落ち着いてきたとのことで
挨拶に来てくださいました。

近々 来院するとの話は、先生から聞いていたのですが。
夕方 ちょうど、患者様がいない時間にいらっしゃいました。

診察室で、パソコン入力をしていた私は受付から呼ばれました。
「○○様の奥様がお見えになりました。」

第一声は、どうしようと思いながら・・・診察室を出ると
奥様から
「こんばんわ。」とハリのある声をかけられました。
落ち着いている感じがしました。

「こんばんわ。お久しぶりです。」
「このせつは お世話になりました。」

と、次の瞬間 奥様の目から涙がこぼれていました。

「ごめんなさいね。つい思い出してしまって。」

「時間がたって、少し気分が落ち着きましたか。」

「えぇ~ ようやく気分も落ち着いてきました。
 これからは、自分の事で何か始めようと思っています。」

先生が診察室から出てきて、誰もいない待合室で談笑しました。



在宅療養では、家族と過ごす時間が多くあり
その看護・介護の質・量ともに病院を凌ぐと実感しています。

私が、在宅医療に携わり
一番 辛いと感じるのは「患者様」の死です。
一番 良かったなぁと感じるのは「患者様・ご家族」の医療への満足です。



亡くなられたご主人は、奥様にプレゼントを残していました。
生前から自分が死んでから、この箱を開けなさいと・・・ 箱を残したそうです。

亡くなられて直ぐには、奥様も箱を開ける気になれずに、時間だけが過ぎました。
で、つい最近 開けたそうです。

で、中身は・・・
ご主人が若い頃から書き始めた日記だったそうです。


その話をパソコン入力をしながら 診察室の中で聴き感動してました。

今日は、いい話を聴きました。






2006年9月15日金曜日

ALS NPPVモード変更

病院でNPPVに携わっている技士さんなら、設定変更を考えますよね。
今回の内容は、学生さんには、分かりにくいかもしれません。 あしからず・・・。

実は、私はTモードが嫌いなんです。
なんで嫌いかと言うと、自発呼吸を無視する形になるからです。

人工呼吸は侵襲だろうが非侵襲だろうが、「自発呼吸」にあわせるような設定を
心がけています。

そうは、いっても全てS/Tで乗り切れるわけではありません。
結局は、患者様とリズムが合わないとNPPVの効果は得られません。

現在私が、訪問している在宅療養中のALS患者様は、NPPVを使用中です。
ここ数ヶ月で、病気の進行が早く NPPVの設定を合わせるのに
頭を悩ませていました。
病院と異なり、在宅では、毎日のように患者様の所に行けません。
設定変更やその評価も、リアルタイムでできない難点があります。

そんな中、ここ数日呼吸を観察していると、時折 NPPV中に頻呼吸をすることが
ありました。ご本人は、横になっているとき(側臥位)になると呼吸が速くなると言う。

そろそろ、Tモード試すかなぁ~~~と、思って・・・ 先生と相談。 

で、昨日、モード変更。
S/T → Tへ。
もともと、自発呼吸の回数も多いのでRR(呼吸回数)20に設定。
Ti(吸気時間)を患者様の様子を見ながら合わせていきます。

するとTi1.4secで良いみたい。ちょっと長くないかな・・・。
RRが20でTi1.4secだとTe(呼気時間)1.6sec IE比換算で1:1.1
もう少しIE比を長くしたい感じがするが・・・。

��Rを下げると、どうも 渋いお顔をする。
う~ん、とりあえず。これで、設定してみて 様子をみるか。

ご本人、ご家族に、設定変更を説明し
寝ている際に「寝にくい」「前の設定の方が寝やすい」と感じたら
夜中でも朝方でも携帯電話へ連絡をくれるよう話をしました。


昨夜は電話はありませんでした。
そして、一晩あけた今日。早速 朝一に患者様宅へ電話。
なにやら、よく眠れたそうで・・・。よかったです。

��LSの場合、その病気の進行は個人差が大きく
��PPVの設定も適宜変更していく必要があります。

個人的にはTモード嫌いなのですが、
��やS/Tだとトリガーするまでに吸気努力が必要です。
この「吸気努力」が疲労に繋がると考えられます。

なので、今回は Tモードにしました。
必要があれば、またS/Tに戻すことも検討します。

あぁ~ 評価が大変なんです。
こんなときは、病院のように 直ぐに評価できれば良いのになぁ~。
明日また電話しよ~と。




2006年9月14日木曜日

難病と診断された方へ

今日 近々難病で在宅NPPVを導入する予定だった患者様が突然亡くなりました。
突然の出来事で・・・ とてもショックです。

もっと早く、NPPVを導入することができれば、結果は変わって
いたかもしれません。
今となっては、「~だったら」となってしまいましたが。

難病と診断された方へ。
どうか、ご本人・家族だけで悩まないで下さい。
多くの医療スタッフが皆さんの力になれます。

各都道府県には、難病支援センターがあります。
各市町村には、保健福祉課に保健師さんがいます。
大学病院・基幹病院には専門医がいます。
地域には在宅療養支援診療所や訪問看護ステーションがあります。

今は、インターネットを使用して多くの情報が入手できる時代です。

何から手をつけていいか分からなかったら、病院の医師よりは
難病支援センターや保健師さんに相談することがいいかと思います。

医師は、その病態に関しての説明はできますが、
福祉制度や補助制度に関しては 保健師さんの方が詳しいことが多いです。


今回の件 とても後悔しています。
「あの時 訪問できたなら・・・」と思っています。
実際に訪問していたら、今回のことを防げたかと言われると何とも言えませんが・・・。

しかし、紹介元から医療情報提供書も来ていない状況で、まして
家族からは何日に来て欲しいといった指定日があると、
無理を押して訪問することもできません。

どうか、ご本人・家族だけで悩まないで下さい。
難病であれば、治療や療養のスタートダッシュは早い方がいいと思います。








2006年9月13日水曜日

小児と輸液ポンプ

2006/11/4追加記載
「小児と輸液ポンプ」に関する検索をかけると当方のブログがヒットするようです。
ホームページのコラム欄に「小児と輸液ポンプ」に追加記載した内容を
記載しました。
皆様の参考になれば幸いです。


 http://www7a.biglobe.ne.jp/~snow-ce/


これより下記が9/12に記載したブログです。

「信じられない~」を連呼している妻の職場から、新たな問題点が・・・。
小児病棟で、購入したばかりの輸液ポンプからアラームが頻繁になるという。

で、なんとかして欲しいとのことらしい。

そもそも、鳴っているアラームは「滴下異常」アラームらしい。
と、言うことは・・・ そうです、滴下数制御型の輸液ポンプを
使っているようです。

無理でしょう・・・。その対処は・・・。
小児は病気を患っているとはいえ、じっとしていることはできません。
なかには、点滴の入っている腕をブルンブルンと回しているワイルドな
ちびっ子もいます。ワイルドすぎるぜ!!

そもそも、なぜ滴下数制御型を新調したのか?
どうも、彼女が入職する前に決まっていたようです。
詳細はわかりませんが、おそらく値段が安かったからと思われます。
購入を勧める業者も、ちょっと考えた方がいいんじゃないかな~。


点滴ラインごと動いてしまうようなワイルドなちびっ子に滴下数制御型を
使用して、で「滴下異常」のアラームをどうにかしろと言う・・・ 無理です。
マンツーマンディフェンスでピッタリとガードするしかないですな~。

滴下異常を回避する方法しては、点滴筒の部分を固定するステイを
使用する方法もあります。
しかし、そんな付属ステイでは、ワイルドなちびっ子には勝てませんぜ。

と、言うことで・・・ 私が
「じゃ~ 流量制御型をデモしてみたら」とちょっと口を出してみた。

で、デモしてみたら・・・

看護師さんからは
「活栓の中に空気が入る!!」
 → 輸液ポンプの制御方式が変わったからととって、
活栓の中に「空気」が入ることはあり得ません。
    それは、手技が悪いのです。

「(滴下数制御に比べて、流量制御だと)空液アラームが、鳴るのが遅い」
 → アラームに頼る輸液管理をしているのはおかしいでしょ。
    じゃぁ~ 自然滴下で輸液しているときは、どうやってるの?

このような意見から、テ○モの機種は却下となったらしい。
と、いうか これは、流量制御とか滴下数制御以前の問題ですな。

スタートラインに立ってない。輸液ポンプの基本からやった方がいいですな~。

医師からは
「ほかのメーカでデモしてみてよ。滴下でいいよ。滴下で。」
 → そもそも、今回は「滴下異常」アラームを何とかしたいから
「流量制御」にしたいのに・・・。

そこまで言うなら・・・・ う~ん、いいんじゃないですか。
アラームは鳴りっぱなしで・・・。動いているから、アラームが鳴るんです。
針先や固定状況の確認をするために、アラームが鳴ったちびっ子のところに
行けばいいんです。
そもそも、鳴ったアラームが必ずしも、「滴下異常」とは限らないですから。


ふぅ~ 聴いているほうも大変です。


補足説明
滴下数制御型輸液ポンプと流量制御型輸液ポンプについて

輸液ポンプは大きく2種類に分類できます。
・滴下数をカウントすることで流量を制御する「滴下数制御型」。
・専用活栓を使用し、活栓部分をしごくことで流量を制御する「流量制御型」

一般的に精度では「流量制御型」が高いとされています。
大きな理由としては、滴下制御では薬液の粘性に左右されやすいこと。
汎用活栓を使用するため、製品誤差も影響することです。

ちょっと分かりにくいですか?

滴下制御型は、60滴で1ml 15滴で1mlといった感じで測定しています。
これが、生理食塩水であればいいのですが、ブドウ糖が入っている溶液だと
粘性があります。60滴で1mlにならないのです。60滴で0.9mlなど。

これが、24時間キープとかしていると大きな誤差になります。
もともと、輸液ポンプは規格で誤差は±10%となっています。
粘性の高い薬液を使用すると・・・ さらに誤差が広がります。

よく24時間で1本いれる薬液の残量が多いのは、このような誤差が重なった結果です。
��まだ、誤差の要因となることは沢山ありますが・・・)

流量制御型は、専用活栓を使用する必要があります。
その分だけ、精度が高く時間でのコントロールは容易です。
しかし、専用活栓を使用することでランニングコストがかさみます。

「滴下制御型」「流量制御型」 いずれも一長一短です。
しかし、一つの病棟では、どちらか1種類にした方がミスを防げます。
例えば、滴下制御型で使用する「汎用活栓」を、間違えて流量制御に使用しても
アラームはなりません。

購入予定のある場合は、必ず評価表等を用いて 評価してからの購入をお勧めします。
購入後に「信じられな~い」とならないように。




2006年9月12日火曜日

訪問看護ステーションは秘密基地だった 

医療とは関係ありません。あしからず。

ちょっと前の出来事です。
訪問看護ステーションへ人工呼吸器の取扱い説明で行くことになりました。
もともと地元でない私は、ちょっと出かけるにも車のナビ頼み。
そんなナビの右~ 左~の指示に従いついたのは一軒屋でした。

看護師のTさんから案内され、いざステーション内部へ・・・
って一軒屋なんですけどね。

ステーションと聴くと、病院内の看護ステーションを想像してしまうんです。

玄関は、普通。 (当たり前か・・・ナースコールの集中機でもあればなぁ~ )
そのまま、真っ直ぐ進むと台所と思われる場所へ到着。
その台所のど真ん中に大きな複合コピー機がドーン。でかい・・・。
台所は、異常。

ふと見るとシンクの横に大きな電子レンジが・・・
今どきにしたら大きな電子レンジだなぁ~ あっ 違う!!オートクレーブだ。
やはり、台所は異常だ。

台所内部を右に曲がり、本来であればココが家族憩いの場であろう場所。
風景が微妙におかしい。なんだぁ~何かが違うぞ・・・ あっ 押入れの戸がない。
押入れの戸が外され、そこには参考書類やカルテ棚となっていた。

自動車の鍵がホワイトボードにかけてある。
��号車 2号車 3号車 ってサンダーバードみたいだ。

そうか ここは、秘密基地だったんだ!!
わくわく!! 
キョロキョロする私を見て、
��さん 「あっ あんまり見ないでね。結構よごれている所もあるから。」

今回のステーション不思議発見では、残念ながら2階を探索するチャンスが
ありませんでした。またの機会をお楽しみに。

2006年9月10日日曜日

「ど根性 コスモス!!」

医療とは関係ありません。あしからず。

��月のお盆は、妻の実家に帰省しまいた。
今回は、私の方の実家です。
昨日の夕方から実家に帰省しました。

で、実家の玄関付近に「ど根性 コスモス」を発見!!


画像



画像


始めは鉢からはえているかと思ったのですが、
鉢はコスモスが倒れないように置いているようです。


2006年9月9日土曜日

最近ちょっとヘコむこと

最近ちょっとヘコむこと。
それは、ALSでNPPVを使用している患者様への往診です。

なんでヘコむか・・・ それは、治らないからです。
ALSに関して言えば、進行を遅くする薬はあるようですが
治療する薬はないのです。
現在 世界中で多くの薬剤治験が実施されていますが、
特効薬はありません。

で、ALSでNPPVを使用している以上 「選択」が出てきます。
気管切開(気切)を行い人工呼吸器を使用するか?
気切はしないで、NPPVの可能な限り行うか?

この選択のプロセスは、非常に重要です。
感情的に安易に選択することはできません。
もちろん、医療者側に選択権はありませんから、
ご本人・ご家族の意思を尊重します。

ご本人・ご家族と長い時間をかけて、「信頼関係」を築く必要があると
思います。

そんなことを色々考えると、ヘコみます・・・。

そんなことを妻に話していたら、
「やるべきことをやるしかないんじゃない」と言われました。

確かに。


ISOの経験

たまぁ~にblogでISOのことを書いているので、読んでいる人は 
本当にISO受けたことがあるのかいな? と疑いの人もいるのでは。

転職を2回ほどしているので、ISOの経験はあるんです。

もっとも経験と言ってもISO更新の際に在籍していたので、
��E室に関連する3次文章の改訂を行っただけなのですが。

実際には、その時はISOの概念とかの勉強が不十分でした。
今思うと、とても良い経験をさせて頂いたと思っています。

病院でISOを受けようなって思う理事・院長は、そうそういないからです。
 
そもそもISOを受けることだけで考えたら、文書を作成したり
院内外サーベイを実施するので費用と時間がかかります。
そう言ったデメリットを超えたところにあるメリットを求めて
受審する決断をする理事は、多くはないでしょう。
 
��SOで病院に関連するものは、9000シリーズと言われている
「品質管理」の部類です。
��SOを受審する過程で作成されるマニュアル類を使用することで手技や
管理が統一され それが「品質管理」へつながると言った考え方です。

実際には、マニュアルだけでは当然ダメで、そのマニュアル通りに実行している
証拠が必要となります。それが「記録」です。

��SO「品質管理」をそのまま直接「病院管理」へ置き換えることは、
難しいかもしれませんが
「病院内の品質管理」と捉えることは可能かと思います。

たぶん、ISOを受審したことのある病院の技士さんは、
「もう やだぁ!!」と思っている方もいるのでは?

私が受けた頃からは時間がたっているので、
制度も内容も異なっているはずです。

興味がある人は、調べてみて下さい。
受審時を思い出してしまって、気分が悪くなった方・・・ すみません。
お酒を飲んで、寝て下さい。明日には、忘れるはずです。



2006年9月8日金曜日

在宅医療の看取り

臨床工学技士が、病棟などで患者様の死に直面することは少ないと思います。
たぶんエンゼルセットが何を知らない方も多いはず。

補足説明:エンゼルセット
亡くなられた患者様に対して使用する死後処置に使用する
物品セットの総称です。病院によってセットになっていることが多いです。
どんな物があるかはインターネットで「看護 エンゼルセット」で検索してみて下さい。


患者様の死に対して少し遠い位置にいる感じを受けるのは、
臨床工学技士が「看取る」に関する授業を受けていないもの一つの要因かもしれませんが。
��今のカリキュラムにはあるのかなぁ~ 今度 A先生にでもメールしてみるか・・・)

かくして私も、患者様の死に対して近い位置で接することは今まで多くはありませんでした。
 
在宅医療に携わっていると、当然のことならが「患者様の死」に直面します。
 
ちょっと前の話しです。
癌でターミナルケアを行っていた患者様が亡くなりました。

お顔を拝見していたときに家族の方から「ありがとうございました。」と笑顔で
言われたときに私は、返す言葉がありませんでした。

ご本人・ご家族が在宅での死を望み そして、現実「死」が訪れて・・・
満足感がある笑顔での「ありがとうございました」に、どう返せばよかったのか・・・。

医療者自身が満足することと、ご本人・ご家族が満足することには
若干の誤差があるのかもしれません。
医療者として「まだこんなことができるのではないか?」
「こういうのはどうだろう?」と思うことは、
ご本人・ご家族の思いと若干の誤差があるのかもしれません。
��もっとも、こういった誤差を埋めていくことも必要だと思いますが・・・)

最近は「ご本人・ご家族が満足できる医療を」と思っています。
多少、医療者の満足と一致しなくとも それはそれで良いのではないかと
思っています。

2006年9月7日木曜日

時間が止まったままの病院

ここ数週間 妻の職場の愚痴を沢山聞いています。
最近の口癖は「信じられない~!!」です。

妻も臨床工学技士で、300症規模の病院に技士1人です。
技士が1名だと、解決できないことやマンパワー不足な業務もあるようで・・・。
私自身は手は出せませんが、口を出してます。

彼女が入職するまで臨床工学技士は不在だったため、業務内容が確立していません。
で、入職してみて 色々なところで「信じられない~~~」が出るわけです。

臨床工学の分野、とくに医療機器に関係する分野・業務は、
しばらく前から進歩はないようです。
まさに「時間の止まったままの病院」です。

ちょっと例をあげると

・デプリバンのプレフィルドシリンジ化に対する専用ポンプの使用が徹底されていない。
 何年前でしたっけ、デプリバンのプレフィルドシリンジになったのは・・・。
 
補 足
一般シリンジと比較して、プレフィルドシリンジは直径が異なります。
 この為、プレフィルドシンジに対応しているシリンジポンプを使用する
必要があります。
もし、これを通常のシリンジポンプでプレフィルドシリンジを使用すると誤差が
��5~17%程度の流量誤差がでます。
 詳細は各メーカに確認のこと。

 

補足説明 : プレフィルドシリンジ
 薬品が封入されたシリンジ。よく目にするのは、透析のエスポー・エポジンなどです。
 プレフィルドシリンジは、薬品をシリンジに詰め替える必要がなく、
 清潔操作・ゴミの削減等が期待されています。
 各薬品メーカがプレフィルドシリンジに関して、ホームページ上で説明しています。
 気になる人は「プレフィルドシリンジ」で検索をしてみて下さい。

 

・人工呼吸器の加温加湿方法が病棟によって異なる
 これって、よく考えると恐ろしいですよね。
 同じ機種の人工呼吸器なのに、病棟が変わると加温加湿方法が変わるって・・・。
 なんで、こんなことになっているのか?不明ですが・・・。

・メーカさんが医療技術提供をしている
 これはもう論外でしょう。
 責任の所在は、誰にあるでしょうか・・・。
 これは、入職してすぐに腰を抜かすほど驚いたそうです。
 で、直ぐに臨床技術提供を開始したそうです。

今回なにが一番びっくりしたか・・・
それは、誰も止まった時間を進めないことです。

「前からそうだから・・・」「先輩から言われました・・・」「教科書に書いてあります」
一番進歩しないケースです。
進歩しない病院は、いずれ淘汰されていくのではないでしょうか。
しかも、「止まっている病院」の中にいると みんなが同時に止まっているので、
このおかしな状況に気付かないようです。
 
外から入職する人(転職した人や引き抜かれてきた人)が、はじめて気付く・・・。
でも、なかなか変えられないことが多い。

う~ん、まだ「信じられない」は続きそうです。

2006年9月6日水曜日

抄録作成!?

医療とは関係ありません。あしからず。

先月に演題募集の話が来ました。
で、まだ時間があるから~ 大丈夫~~~(^・^)/~~ 

なんて思っていたら、9月になっちゃいました。

あぁ~ 先生に見てもらう都合もあるから、そろそろ書かないと・・・。
と思っていたら、演題募集の話をくださった方が来ました。

しまった まだ、書き終えていないんだけどなぁ~

他の業務の話で盛り上がっていると
「ところで抄録はどうですか?」
きぃぃぃたぁぁ~~~
「あっ 書いてます。今週中には、先生に見てもらおうと」
「そうですか」

あぁぁ~~。
確かに書いてはいるんです。書いてはいるんですけど~~~。
書き終えていないんです。

blog書いている場合ではないか・・・。

頑張ります。




呼吸器のトラブル発生・・・

実は、昨日はちょっと大変だったんです。
この内容は、書くべきか考えてました。

でも、実際にこのblogを医療関係者の方が読んでいて、
明日からの業務の中で参考になるかと思い・・・ 書きます。

昨日は、定期往診日で先生と一緒に、
患者様のご自宅へ伺っていました。

で、その患者様は在宅でTPPVで人工呼吸器を使用しています。

補足説明 : TPPV
 気管切開下 tracheostomy my positive pressure ventilation


往診で伺った際には、私は必ずチェックリストに基づき
人工呼吸器を点検し記録しています。

で、いつも通り 呼吸器に近づいたら・・・
ブーン♪  ブーン♪
いつもと違う、聴き慣れない低い音がするではないですか!!

直感的に、おかしい!!

患者様側にいた先生も、この音の違いに気が付いた。
��さすが、呼吸器系専門の医師!!)

とりあえず、患者様本人に聴いていみると
特にいつもと変わらないという。
介護者に聴いてみても、気づかなかったとのこと。

現状把握としては
・呼吸器から異音がする
・患者様には影響なし
・アラームの履歴も異常値なし

と考えていたら、異音が消失してしまいました。

が~ん なんだこれは??? どうする???

そんな時は、
do one’s best ベストを尽くせ 

呼吸器の交換をその場で提案しご本人・介護者に説明しました。

ちょうど内部ROMバージョンアップの関係で、もどれば
呼吸器があったのです。
さっそく、診療所に戻り、呼吸器の入れ替えを行いました。

こんな感じで、昨日はちょっと大変でした。

院内であれば、交換用の呼吸器がスタンバイしているかもしれません。
しかし、在宅では すぐというわけには行きません。

患者様・ご家族に心配をかけたくはないのですが、
やはり機械です。完璧はありえません。
万が一に備えた、準備も必要だと思っています。

在宅療養ではバック・バルブ・マスク(商品名:アンビューバック)の設置と
練習は必須だと思います。

補 足
病院でも、1台の呼吸器に1セットの緊急用セット(バック・バルブ・マスクなど)を
搭載した方がよいかと思います。


で、異音のした人工呼吸器は早速、メーカさんと連絡をとり
昨夜のうちに引き上げてもらいました。

私が医院に、持ち帰ってからランニングをかけたのですが・・・

が~ん・・・ 再現性がない・・・。
これが、困るんだ。再現性のないトラブル・・・。


しかし、今回は2名で現象を確認しているのでタービン系を中心に
メーカ点検してもらいます。

今回の教訓は
考えられる最大限の対処をする」でした。




2006年9月5日火曜日

他の病院の技士さんと話をすると・・・その2

昨日は、勉強会の内容を検討した話を書きました。
でも、本当に書きたかった内容は、こちらです。

 「どういった業務内容してますか?」
 「どうやって機器を管理してますか?」
 「どうやって他職種に伝達してますか?」
 
と、意見交換です。
結論から先に書くと、どこの病院も同じような問題点を抱えているんだなぁ~と。

中規模病院や基幹病院に勤務している技士さんでさえも、
まだ業務が確立しているとはいえないようでした。
 
・院内の輸液ポンプが足りなくなるんです。
・呼吸器の初期設定値が各階バラバラなんです。
・ME機器に関係するヒヤリハット報告書が出てこないんです。

お互いの現状を把握しながら、納得・・・。

まだまだ みんなで頑張らねばいけませんな。

2006年9月4日月曜日

他の病院の技士さんと話をすると・・・その1

先日 県技士会の勉強会企画の打ち合わせで 
他の病院の技士さんと会いました。
男3人で、ファミリーレストランで・・・。(見た目、微妙ですよね)

周りは、カップルや家族連れです。

そんな周囲には気にせずに、早速 夕食を食べながら勉強会の
打ち合わせです。
今回の勉強会のコンセプトは「体験」でした。
日常業務の中での「ヒヤリハット」をME機器に関係するところで、
体験しようというものです。
 
で、何を体験しようか?と考えました。
臨床工学技士の業務は、多肢に渡るため 
どこか1分野に絞ることが難しく・・・。
誰しもが触る可能性のある機器、看護師さんも勉強会に参加しやすい内容・・・
と考慮した結果。

・輸液ポンプ
・シリンジポンプ
この2種類の機器に的を絞り、勉強会を企画することになりました。

今 検討している内容は、
  
輸液ポンプ
・フリーフロー
・ノンフロー
・鳴らないアラーム(流量制御式輸液ポンプで、クレンメがポンプよりも上にある場合)
・流量、予定量の入力ミス
・バッテリー充電不足

シリンジポンプ
・サイフォニング現象
・閉塞圧解除時のボーラス投与
・バッテリー充電不足
・流量、予定量の入力ミス

こういった内容です。

機械がどんなに賢くなっても、人間に関係すミスは「0」にはできません。
一人ひとりが気を付けることが大切です。

中には、その行為が禁忌であることにすら気付かない人もいるんです。
「賢く機械を使う側」であるはずが、
「機械に都合よく使われる側」になっているのです。

ハッとした皆さん。
明日 臨床工学技士をつかまえて聞いてみてくださいね。

2006年9月2日土曜日

ブログ50発目 古巣にお邪魔する

内容は医療とは関係ありません。あしからず・・・。

先週末の安全セミナーで、以前勤務していた病院の
看護師さんとお会いしました。

この看護師さんは、お一人で中央材料室(中材)を
切り盛りしています。

で、昔話で盛り上がっていると
「最近 また少し片付けたら、見たことのない物品がでてきました。」
「えっっ~ まだ、そんな謎めいた物品が・・・」
「えぇ~。今度 会ったら聞こうかと思ってました。」

今度会ったらって、今日会わなかったら いつになることやら・・・。

この病院は、私が勤務している最中に病院機能評価を受審しました。
その時に、物品整理をお手伝いした関係で、中材の物品には少し
詳しくなりました。

で、今日 ちょっとお邪魔してきました。
退職した病院へ入るのは、不思議な感じです。

なるべく、職員に会わないように・・・
素早く階段をあがり、目的地へ・・・

階段をあがりきった所で

「あっ ○○さん」
早くも病棟師長に発見される。
「あっ お久しぶりです。」
「どうかしたんですか?」
「あっ それがですね。」
と説明を始めると
今度は、クラークさんに発見される。
「あっ 」
「あっ こんにちは」

で、中材へ到着。

謎めいた物品の正体は・・・・・・

あぁ~~~~~

ドレーン関係だ。
それと、パルスオキシメータのセンサー系。

その昔、外科医がいた時に購入したと思われるドレーン関係が
未開封残っていました。

年間症例数が少ない病院は、物品購入の時には気を付けないと
医師が退職した後も、物品が残り大変なことになります。
年数回しかやらない手術のために、多くの物品を揃えても
結局は物品だけが残ってしまいます。

さらに、パルスオキシメータのセンサー・・・これは、なんだ?
だいたい ネルコ○系のパルスオキシメータは、この病院には無いはず。
センサーだけデモしたのか? いつ?

こんな感じで不思議物品調査は、終了しました。
とりあえず、今いる医師が手術等で使用できるものはないはず。
��もともと、手術はしていないのですが・・・)
ディーラーが引き上げて頂ければ、それが一番かと思います。

とは、言っても・・・ 
「10セット入りで9セット残」とか・・・ばかり。
う~ん このまま、滅菌期限まで 埃をかぶってしまう可能性が高い。

補 足
上述で記述中に出てくる、看護師さんは機能評価受審査時に
中材勤務となりました。
これらの謎めいた物品があるのは、以前の管理が悪かったことが
要因と思われます。


今日7ヶ月ぶりに中材に入りましたが、私がいたころからみても
キレイになりました。
物品整理や業務整理が進んだことが直ぐに観て分かりました。

また 何かの機会にお邪魔したいと思います。

誰にも会わずに、入る方法はないかなぁ~。
「あっ ○○さん」って、廊下の向こうから言われるのは、
ちょっと恥ずかしいです。


 

県技士会の勉強会を考える

どういう事の流れでこうなったか、
昨年度より県技士会の委員会に所属しました。
せっかく、そういった機会を与えて頂いたので、
少しは力になれればと思っています。

他の都道府県技士会がどのような、勉強会を企画しているかは
ホームページ等でわかります。
しかし、いったいどの程度の参加者がいたのかまでは、不明です。

当県の技士ホームページは、人数の多い学術集会の写真を使用しているため
「すげぇ~ここの県、勉強会 人気あるじゃん」というちょっとしたトリックに騙されます。

当技士会には、所属技士が170人ぐらい(18年度)だったと記憶しています。
で、実際に勉強会に参加するのは10人くらいです。

少なっ!!

これじゃぁ~ 勉強会を開催しているだけで、
他の施設間のコミュニケーションやディスカッションに
ならんじゃ~ないかぁ~ と言う事になりました。

それを言われると確かに・・・。

原因はいくつか考えられます。
 
・開催日が平日の夜間であること。
 これは、いくら1つの県内であろうと 移動するのに時間がかかるわけです。
 さらに、平日夜間では透析施設において夜間透析を行っている所もあります。

・1回の勉強会で1セクション 1時間ぐらいの講義であること。
 遠方から出てきても、1時間の内容の為に1時間車で移動してくると
 さすがに参加したいとは思わないはず。

・臨床工学技士だけが参加
 勉強会の案内が、臨床工学技士だけにしか伝わっていない。
 内容によっては、看護師さんも聴きたい講義があるかも・・・。

��8年度は、開催方法の検討が行われました。
��あたかも、私が変えたような書き方ですが、私一人じゃなにもできません・・・)
 
勉強会の開催日を日曜日にして、内容を複数準備しました。
また、他のコメディカルからも興味を持って参加して頂けるように
案内を出すことを検討しました。

って、ここまで書いたのですが・・・。

実際の勉強会開催日は、まだ先なんです。
もう9月なんですけどね・・・。

結果は、また書きますね。

2006年9月1日金曜日

病院観察

在宅関係の仕事についていると、仕事の関係上 さまざまな病院へ行きます。 
退院の打ち合わせとか、レスパイト(短期入院)への付き添いです。
 
と、言うことで 他人の敷地へ
「へぃへぃ すみません。失礼しますよ・・・」と入っていきます。
 
病院へ伺うときは、基本的に私服と白衣の上着をもって行きます。
上下白衣を着ていると「職員」と間違われるのからです。
必要な時だけ、私服の上に白衣の上着を羽織ってます。

と、こんな感じで他人の病院内を観察しちゃうわけです。
 
機能評価やISOを受けた病院は、そこそこスタンダードな感じです。
何がスタンダードといいますと、物品の配置や表記方法です。
医療の質までは、すぐにはわかりませんが。

 なるほど、救急カートの中身は・・・・
 なるほど、物品は~ そこの棚かぁ~
 なるほど、ちゃんとチェックリストがあるねぇ~

 
などなど・・・。

機能評価やISOを受けていない病院では、「なるほど!!」とは、限らない。

やはり、一定の標準化を目指す機能評価やISOの成果はでているんですなぁ~


どういったところに目が行くかというと。
どう見ても不潔なものや整理整頓がされていないも。
整理整頓されない場所でのカルテ類への記載は、
そのカルテやデータの紛失につながります。

病院関係者のみなさん、外からのちょっとした訪問者は、
みなさんの対応を見てますよ。
さらに、訪問者が同業者だったりすると・・・ 色々な所を見てますよ~。
誰からら見ても文句が言われないようにしたいものですね。

と、格好よく書いていますが・・・
今の職場で一番汚いのは私の机の周りです・・・。
いつも掃除をしてくれる、検査技師のTさん すみません・・・。

明日も頑張って片付けます。